えちえち体験談

おしりな栞ちゃん 第五話

2013/12/19 18:37カテゴリ : オリジナルフィクション

ぶびゅっ……びゅぶっ……びゅっ……。
 おなかの奥深くで、おちんちんがびゅくびゅくと脈打っています。
「ふぅんん……っ……ふぁあっ……」
 ゆっくりと覆い被さってきたお兄さんの重みも心地よく、栞ちゃんはうつ伏せの体勢で、おなかいっぱい射精される感覚に酔い痴れていました。
 すでに全身汗だく、頬っぺたを押しつけている枕もよだれまみれ、念のために敷いておいたバスタオルには、案の定、愛液とおしっこの染みが広がっています。
 だからといって、それは今に始まったことでもなく、ややあっておちんちんが引き抜かれると、栞ちゃんは条件反射のように萎えてしまったそれをお口に含みました。
 ぢゅぼっ……ぢゅむっ……ぢゅぽっ……ちゅむっ……。
 つんとする匂いが鼻に抜けて、舌の上に苦みばしった味が広がるのも、いつものこと。
 今の今まで、お尻の中にあったはずのおちんちん――それなのに、こんなに美味しく感じられるなんて、あまりにも『ヘン』すぎます。
けれど、どんなに汚れていても、どんなに『ヘン』なことでも、大好きなお兄さんのおちんちんには変わりないわけで、開きっぱなしのお尻の穴から、 あそこに染み込むようにして溢れ出る精液のぬくもりを感じながら、栞ちゃんは――。

「――ふぇっ……?」
 いやらしすぎる夢から目覚めて、栞ちゃんは起き抜けの第一声を発しました。
 奇しくも、夢の内容と同じようにうつ伏せの体勢で、枕カバーに染みたよだれの感触を頬っぺたに覚えつつ、おなかを冷やしているものの正体に気づくまでには、それなりに時間を要しました。
「……おねしょ……?」
 小学校に上がる前には卒業できていたはずの、久しく忘れていた感覚に、眠気もいっぺんに吹き飛んでしまった栞ちゃん、がばっと起き上がって見下ろした先には、シーツにもネグリジェにも、寝汗と言い訳するにはちょっとばかり無理のある染みが広がっていました。
 お尻でするエッチの快感は、排泄感のそれに似ていますから、おもらし癖がついてしまってもおかしくはないのですが、夢の中にまでそれを持ち込んでしまった栞ちゃんはというと、さすがにショックを隠し切れていないようです。
 そろそろ上がりはじめた気温の中、お部屋に立ち込める甘酸っぱい匂いに、さてどうしたものやらと思案顔ですが、ご両親が揃ってお出かけした後ということだけでも、不幸中の幸いといったところでしょうか。
「……ふぅ――」
 ため息一つ、湿ったネグリジェとパンツを脱いで、すっぽんぽんになった栞ちゃん、どうやらため息の原因は、おねしょのせいばかりでもないようです。
 無意識のうちに手のひらがさすっているのは、朝ご飯前なのにもかかわらず、わずかに膨らんだおなか――まさか! と思われるかもしれませんが、赤ちゃんができてしまったとか、そういった類いのものではありませんので悪しからず(だって、まだ六歳ですし、前のほうは未開発なのですから)。
「……お兄ちゃん――」
 寂しそうな呟きに挙がった人物こそが、栞ちゃんの悩みの種なのでしょう。
 ほぼ毎日のようにお兄さんにお尻を可愛がってもらっていたのに、ここしばらく会えない日々が続いているとあっては、お浣腸慣れしてしまった栞ちゃんのお通じだって、そりゃ滞るというもの。
 とは言うものの、別段、お兄さんとケンカしたとか、仲が気まずくなったとか、はたまたお兄さんが宗旨変えしたとか、そういうわけではありませんのでご心配なく。
 手短に説明すると、お兄さんは現在、帰省中なのです。
 八月の上旬、お盆の帰省ラッシュを避けて里帰りしたお兄さんと会えなくなって、かれこれ五日ばかり――寂しくても、最初は我慢しようと思っていた栞ちゃんでしたが、ご覧の通り、すっかり情緒不安定になっていたのでした。
 その代償が、五日にも及ぶ便秘とおねしょというのは、いささか可哀想ではありますが、連日連夜エッチな夢ばかり見てしまうくらい、お兄さんにぞっこんな栞ちゃん、
「……おにぃちゃぁん……」
 明日には帰ってくるというにもかかわらず、どうやら我慢も限界のようで、ベッドの上でひっくひっくとしゃくり上げはじめてしまったではありませんか。
 いやはや、お兄さんも罪作りと言いましょうか、こんなにも一途な栞ちゃんを放っておくなんて、男の風上にも置けません。
 こうして、ちょっぴり切ない朝を迎えた栞ちゃんの一日は、晴れ上がったお空とは裏腹に、どんよりと曇ったままスタートしたのでした。
朝ご飯も半分くらいしか食べられなくて、ダメ元でおトイレに篭ること数十分、いくら息んでもうんちは出てきてくれません。
 お兄さんにお浣腸されるのを想像したり、唾で湿らせた指をお尻に出し入れさせたりしてみましたが、うんともすんとも言わないのですから、これは相当に頑固と言えます。
 おなかは重苦しいまでに張っているのに、お浣腸の副作用とでも言いましょうか、お尻の穴は自力ですることを頑なに拒んでいるかのようでした。
「……出ないよぉ……」
 からからとトイレットペーパーを引っ張って、汚れてもいないお尻の穴を拭った栞ちゃんは、お水を流しながらがっくりと項垂れました。
 明日になれば、お兄さんと会えますから、この苦しみから解放されるとしても、お兄さんの見ている前で、五日ぶんをまとめてしてみせるなんて、あまりにも恥ずかしすぎます。
 いえ、ひょっとしたら、思いきり恥ずかしいことをされたくて、無意識のうちに体のほうが拒んでいるのかもしれませんが、それはまあさておき。
「おにぃ……ちゃぁん……」
 お尻もそうですが、それ以上にお股のあたりが切なくて、便座に腰かけたまま、栞ちゃんは割れ目に沿って指を這わせはじめました。
 ちゅく……ちゅく……ちゅく……。
 夏休みの初日に一夜を共にして以来、何度か挿入を試みてきたあそこは、年齢差と体格差も手伝って、未だ手つかずのままでした。
 お兄さんの舌や指は気持ちよく受け入れられるものの、いざおちんちんとなると、痛みのほうが先に立ってしまうのですから、無理もありません。お兄さんは「無理しなくていいよ」と言ってくれますが、そのたびに少なからず距離を感じてしまう栞ちゃんだったのでした。
「……おにぃ……ちゃぁんっ……!」
 割れ目に沿って忙しなく指を上下させている栞ちゃん、今だったら、たとえ痛みであったとしても、お兄さんの存在を身近に感じていかったに違いありません。
 どんなに恥ずかしいことをされたとしても、ものすごく意地悪なことをされたとしても、お兄さんがいない今よりはよっぽどマシです。
 おなかもそうですが、それ以上にお兄さんを想う気持ちのほうが苦しくて、栞ちゃんはぽろぽろと涙をこぼしながら、ずっとおトイレに篭っていました。

 その日のお昼過ぎ、居ても立ってもいられなくなったのでしょう、お散歩に出かけた栞ちゃんの足は、自然とお兄さんのお部屋に向かっていました。
 うるさいくらいの蝉の鳴き声も、まるっきり耳に届いていないのはともかくとして、今では目をつぶっていても辿り着けるくらいに通い慣れた道を、とぼとぼと歩くその姿といったら、まるで夢遊病者のようです。
「……お兄ちゃん……」
 何度目かもしれない呟きも、意識してのものではなかったことでしょう。いつもはほんの数分なのに、今日に限っては倍以上もの時間をかけて到着したマンションのエレベーターの中、鏡に映った栞ちゃんのお顔は、それはもうびっくりするほど生気が感じられませんでした。
 ピン……ポーン――。
 一縷の望みをかけてインターホンのボタンを押しても、当たり前ですが中からの反応はありません。
 それでも、ここまで来たのだからと、今では一番の宝物となっている合鍵でドアを開けて、栞ちゃんはお兄さんのいないお部屋に足を踏み入れました。
「……お兄ちゃん――」
 六日前、笑顔でお別れしたお部屋の中には、どこかエッチの残り香がしているようで、栞ちゃんはおかしくなる一歩手前でパンツをずり下ろすと、
「――お兄ちゃぁんっ!」
 そのままベッドにダイビング、お兄さんの匂いのする枕にお顔を埋めて、四つん這いの体勢でスカートを捲り上げました。
 栞ちゃんとしては、匂いだけでもう堪らなくなってしまったのでしょう、この間使ったきり、ベッド脇に放置しっぱなしだったイチヂク浣腸の箱を手にすると、残っていた一個のキャップを外しがてら、後ろ手にお尻の穴へと。
 ――ぷちゅうぅ……。
「あっ……くぅんっ!」
 おなかに染み渡ってくる薬液が、少しは効いたようです。何となくではありますが、ごろごろしはじめたおなかの感覚が、栞ちゃんを正常な状態へと引き戻してくれました。
 夏休みに入ってからこっち、お兄さんのお部屋でするほうが多かったわけですから、体は正直とでも言いましょうか、ごろごろがぎゅるぎゅるに変わるまでの間、うっとりと目を閉じた栞ちゃんは――。
「……ん……」
 頭を撫でられる心地よさの中で、栞ちゃんは目を覚ましました。
 いつの間に眠ってしまったのか、起き抜けのはっきりしない思考で思いを巡らせるよりも早く、ぼんやりとした視界の片隅にある人影に、まだ夢の続きなのかもしれないと思ってしまった栞ちゃんです。
「……おにぃ……ちゃん?」
 ベッドに横座りして、今もこうして頭を撫でてくれているのが、あれほど会いたかったお兄さんだというのに、飛び起きた瞬間に消えてしまいそうな、そんな気がしたのも束の間、
「ただいま。栞に会いたくて、一日早く帰ってきちゃった」
 たった五日ぶりなのに、ものすごく懐かしく聞こえるお兄さんの声に、夢なんかじゃないとわかるやいなや、
「――お兄ちゃぁんっ!」
 飛び起きたその勢いでぎゅっとしがみついた栞ちゃん、しっかり抱きとめてくれたお兄さんの胸にお顔を埋めて、堰を切ったように泣き出しました。
「ごめん、寂しい思いをさせちゃったね」
 頭を撫でてやると、栞ちゃんは泣きじゃくりながら何度も何度も頷きました。だって、本当に寂しくて死んじゃいそうだったのですから、こればっかりは仕方ありません。
 予定を一日早めて帰ってきたお兄さんも、そこまで想われていたことを改めて思い知ったようで、Tシャツをぐしょぐしょにする可愛い恋人のお顔に、そっと両手を添えて上向きにさせると、嗚咽を繰り返す唇をキスで塞いだのでした。
「ん……んふぁ……んん……ぅん……」
 ちっちゃくても健気に絡みつこうとしてくる舌を吸って、たっぷりとよだれを送り込んでやると、ミルクを飲む赤ちゃんみたいにこくこくと喉を鳴らす栞ちゃんが愛しくてたまりません。
「栞……好きだよ、栞……」
 涙と鼻水とよだれでぐしゅぐしゅになっても、ちっとも愛らしさを損ねてはいない栞ちゃんに、こんなにも恋をしている自分自身にびっくりする反面、そんな気持ちになれることをお兄さんは嬉しく、誇らしく思っていました。
 年齢差も体格差も関係なく、本気で栞ちゃんを抱きたい、栞ちゃんのすべてが欲しいと思ったのは、これが初めてだったのかもしれません。
 離れていたからこそ、かえって結びつきの強まった気持ちの赴くままに、ティッシュでお顔を拭いてあげていたお兄さんは、それをはっきりと言葉にして伝えることにしました。
「今すぐ、栞とセックスしたいよ」
 まだちょっと潤んでいる瞳を、じっと見つめてそう告げると、
「うん」
 間髪入れずに頷き返した栞ちゃんもまた、同じ気持ちでいると知って、お兄さんはもう一度、ぎゅっと栞ちゃんを抱きしめたのでした。
「そうだ――はい、おみやげ」
 ベッド脇に脱ぎ散らかしてあったズボンを拾い上げて、何やらポケットをごそごそ言わせていたお兄さんは、握り締めていた手を栞ちゃんの目の前で開いてみせました。
 上向きに開かれた手のひらに乗っていたのは、何のことはないキーホルダーだったのですが、ピンク色をした桜貝や小さな巻き貝がビーズと一緒に飾りつけられていて、栞ちゃんが「わぁっ」と歓声を上げるくらいの見事な出来ばえでした。
「浜で拾ってきた貝殻をくっつけただけなんだけどね。世界でたった一つしかない、栞だけのキーホルダーだよ」
 シーツの片隅に転がっていた合鍵をセットしたそのキーホルダーを、栞ちゃんは両手で受け取って、大事そうに握り締めました。
「ありがとう。一番の宝物にするね」
 胸の前で組んだ手の中にある、お兄さんが自分のために作ってくれたキーホルダーと、お兄さんとの絆を感じさせてくれる合鍵は、確かに世界でたった一つの、栞ちゃんにとって一番の宝物になることでしょう。
「そう言ってもらえると作った甲斐があったな」
 ちょっぴり照れ臭そうに笑って、キーホルダーをぎゅっと握り締めたままの、まるでお祈りでもしているかのようなポーズの栞ちゃんをベッドに横たえたお兄さんは、くるっと身を返すと、お顔を跨ぐようにして両足を開かせました。
 ぴったりと閉じ合わさっていた割れ目も、そうされたことでピンク色をした粘膜を覗かせて、小ぶりなクリトリスも、ちっちゃなお口を開けた膣口も丸見えです。
「栞のおまんこって、桜貝みたいだね」
 69に近い体勢で両足ごとお尻を上向きに抱えると、お兄さんはそこにふっと息を吹きかけました。
「ふぁっ……」
 ぴくんと全身を震わせた栞ちゃんの膣口が、きゅっとすぼまるのを間近にして、その周囲を覆っている、幼いながらもそうとわかる処女膜の存在に、お兄さんは胸が高鳴るのを覚えました。
 栞ちゃんにとっては一生に一度の宝物にもなりえる初体験を、こんなにも幼い身空で迎えさせていいものだろうか――ともすれば、そんな罪悪感に駆られそうになる気持ちをぐっと堪えて、唇にするのと同じようにキス。
「ぁひっ……ぁ……あ……」
 ちゅっ……つちゅっ……れりゅ……ぬちゅ……。
 じゅんと滲み出してくる愛液を一滴もこぼさないように吸い取りながら、舌を小陰唇に沿って這わせ、クリトリスをくすぐり、膣口へと挿し込んで、お兄さんの愛撫は続きます。
 里帰りしていた五日間、心に思い描くのは栞ちゃんのことばかりで、一緒にいるのがいつの間にか自然になっていたことに気づかされた瞬間、予定を早めて帰ろうと思い立ったのが、つい昨夜のこと。
 栞ちゃんに早く会いたい一心で、朝一番の新幹線に乗って帰ってきたまではよかったものの、鍵のかかっていないドアに、すわ何事かと思ったのもほんの一瞬のこと、玄関に脱ぎ捨てられてあった、栞ちゃんにしては珍しく揃えていなかったサンダルにほっと胸を撫で下ろしたわけなのですが――。
「……あっ……ぉま……おまん……こぉ……きもちいいよぉっ」
 ちゅくっ……ちゅぷっ……ぢゅぷっ……。
 ソプラノをさらにワンオクターブ高めて嬌声を上げる栞ちゃんが、お尻丸出しの格好で眠っているのを目にしたとたん、本当に帰ってきたことを実感できたお兄さん、夢にまで見た光景を現実のものとしていることに、気持ちは昂ぶるばかり。
「栞のおまんこ、すごいよ……とろとろになって、いくら舐めても溢れてくる」
「ぅんっ……らってぇ……おにいちゃんにされるの……すごくきもちいいんだもん……」
 舌っ足らずなお返事は、目の前にぶら下がっているタマタマに吸いつきながらのもので、五日間のブランクがそうさせるのでしょう、栞ちゃんもいつになく積極的になっていました。
「うぁっ! ……栞、すごく気持ちいいよ」
「……ぅん……ふぅん……おにいちゃんのおしりぃ……」
 ちゅばっ……ちゅっ……れりゅ……ちゅっ……。
 タマタマのみならず、むっとする匂いのこもったお尻の穴にまで舌を伸ばして、栞ちゃんのお返しは続きます。お兄さんが上ずった声を上げるたび、おちんちんもぴくんと跳ねて、先走り液の糸を引かせていました。  
りゅちゅ……ぬりゅ……ちゅぅ……。
 大好きなお兄さんのお尻の穴ですから、汚いなんて思うはずもありません。お兄さんがいつもそうしてくれるみたいに、皺の一つ一つをなぞるようにして丹念に舌を這わせ、尖らせた舌先をやんわりと埋めてゆく栞ちゃんってば、いやらしすぎます。
 もちろん、お兄さんだって、一人だけ気持ちいい思いをしているわけにもいきません。タマしゃぶりとアナル舐めの猛攻に耐えつつも、愛液をまぶした中指をそっと沈めていって、さあ反撃開始です。
「――ほぉら」
 ちゅく……ちゅくっ……ちゅくちゅくっ……くちゅっ……くちゅくちゅくちゅくちゅ!
「ぁひっ! ぃひぃいぃいぃっ! はひっ! ぃいぃいぃいぃ――ッ!」
 最初はゆっくりと具合を確かめるようにして、次いで猛烈な勢いで膣内を垂直に前後しはじめた指に、膣壁の上側――俗に言うGスポット――を執拗に擦り立てられている栞ちゃん、お尻とはまた異なる気持ちよさに、おなかのほうにまで愛液が垂れちゃっています。
 くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅ……!
「栞、おまんこくちゅくちゅ気持ちいい? ほら、いっぱいおまんこって言ってごらん?」
「ぉまんこぉっ! きもちっ……ひぃいっ! おまんこ、おまんこすごいよぉっ!」
 ぷぢゅっ! ぷしっ! ぴしゅっ! ぴゅっ!
 口にするだけで恥ずかしさが倍増する“おまんこ”という単語を、お兄さんの指使いによって連呼させられながら、噴水さながらに愛液を吹きこぼす栞ちゃんの膣口といったら、初めてとは思えないくらいに広がって、すっかり指の大きさにも馴染んでいました。
 ここまで濡れそぼって、緊張も解けた今なら、あるいは――そう踏んだのでしょう、やおら立ち上がったお兄さんは、ぐったりとなった両足を引き寄せると、ついにおちんちんをあそこにあてがったのでした。
「――栞、いくよ……?」
 亀頭を膣口に押し当てて、はぁはぁと荒い息を紡ぐ栞ちゃんに、最終確認の意味も込めて囁いたところ、
「……うん――」
 キーホルダーをぎゅっと握り締めた栞ちゃんもまた、決意を固めた表情で頷き返してきました。
 ずにゅ……。
 亀頭があそこにめり込むようにして埋まってゆくと、さすがにきついのか、栞ちゃんの眉根が寄せられます。
 ……にゅずぅ……。
「……っはうっ!」
 ただでさえ狭い膣内を押し分けるようにして入ってきたおちんちんに、思わず声が漏れてしまった栞ちゃん、ぎゅっと閉じた瞳の端から、じわっと涙が滲んでくるのを止められません。
 ……づぬぅうぅうぅ……。
「……ぃひっ! ぃたぁ……ぃたいぃ……」
 我慢しようと思っても、到底我慢できるような痛みではなく、自分の体の中がめりめりと引き裂かれてゆくような感覚に、ついさっきまでの気持ちよさは微塵もありませんでした。
 いつもなら、ここでストップです。けれど、今日の栞ちゃんとお兄さんは、これまで以上の関係を求めていましたから――。
「……栞――ッ!」
 お兄さんに名前を呼ばれたその瞬間、
 ……ぶづッ!
「ぅあぁっ……ぁあぁあぁあぁ――ッ!」
 おなかの奥にある熱さが、想像を絶する痛みとなって、栞ちゃんに襲いかかってきました。
大好きなお兄さんを迎え入れられた嬉しさよりも、じっとしているだけでも耐えられない痛みのほうが先に立つのは致し方ないとして。
「……っく……ひっ……ぅあ……ぁうぅうぅうぅうぅ――ッ?!」
 いったい、どうしてしまったというのでしょう。
 熱くて痛くて苦しいのに、あそこからは血だって出ているというのに、張り裂けそうな痛みですら気持ちよく感じられるなんて、どうにかしています。
 本当に『ヘン』になっちゃった――お兄さんに抱き起こされながら、茫然自失とした風の栞ちゃん、自分の体が自分のものではないような感覚に、ただただ震えるばかり。
「……栞? ――栞っ?」
 お兄さんに呼ばれなければ、本当に自我を見失ってしまいそうなところで、栞ちゃんははっと我に返りました。
 大好きなお兄さんの腕に抱かれて、ようやく落ち着きを取り戻せたのでしょう、瞳にいっぱい涙を浮かべて、すぐ目の前にいるはずのお兄さんにぎゅっとしがみいてしまった栞ちゃんです。
「……ヘンなの。栞、おかしくなっちゃったよぉ……」
 あそこは絶え間ないくらい、ずきずきとした痛みを発しているのに、それがどこかで気持ちよさに変換されてしまうことを、素直にお兄さんに打ち明けると、
「それはきっと、神様が栞を助けてくれたんだよ。本当は泣いちゃうくらい痛いはずなのを、気持ちよく感じられるようにってね」
 頭を撫でながら、お兄さんはあやすようにそう言ってくれたのでした。
 もちろん、栞ちゃんにとってはお兄さんがすべてですから、お兄さんを迎え入れられたことの証明でもある痛みを、今はとても大切にしたいと思いました。
「動くとさすがに辛いかな?」
 いくら気持ちよさに変換されるとしても、やっぱり痛みであることには変わりないわけで、ちょっとでも動くと体を強張らせる栞ちゃんに、お兄さんは決して無理をしようとはしませんでした。
「……でも――ぁうッ!」
 お尻でするときみたいに動いてもらわないと、お兄さんが最後まで気持ちよくなれないことを知っていますから、自分のほうから腰を浮かせた栞ちゃんでしたが、とたんにびりっとした痛みが襲いかかってきて、あえなく中断です。
 お兄さんと初めて出会った日のアナルセックスでは、ちっとも痛みなんて感じなかったのに、これだけ仲が親密になった今になってのセックスで痛みを覚えるだなんて、自分の体なのに不公平すぎるというもの。
「気にしなくたっていいよ。こうしてるだけで気持ちいいし、栞のおまんこに入れてるって思うと、それだけでイっちゃいそうだ」
 震える背中をさすってやりながら、「本当だよ?」とお兄さんは付け加えました。
 他でもないお兄さんがそう言うのなら、お言葉に甘えさせてもらおうと、田舎帰りで日に焼けた感のある胸に頬っぺたを寄せた栞ちゃんでしたが――。
 ――ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぅ〜……。
 なんということでしょう。破瓜の痛みで忘れられていたのか、あるいは呼び覚まされたのか、安心した瞬間に押し寄せてきたおなじみの感覚と派手な音に、顔から火が出そうになった栞ちゃんです。
 たった一個のイチジク浣腸の効き目が、よりによってこんなときに表れなくたってよさそうなものですが、今度ばかりは神様にもどうしようもなさそう。
「そういえば、今日はまだだったもんね。……って、栞、もしかしてすごく溜まってる?」
 今さらながらにおなかの膨らみ具合に気づいたお兄さん、さらに枕元に転がっていたイチジク浣腸の空容器を見つけてしまって、すべてを察してしまいました。
「そんなにお浣腸してほしかったんだ?」
「……ち、ちが――」
「違わないよね。僕が留守にしてる間に、隠れてこんなことしてるんだもん」
 つい言い訳をしようとしたお口に指を入れられて、舌を摘まれてしまったものですから、栞ちゃんは顔を背けるわけにもいかず、よだれを垂らしてさらに赤面するばかり。
 そうしている間にも、お兄さんはさわさわとお尻を撫でてきたり、おなかをさすったりしてきますから、このままだと本当に漏れてしまいそうです。
「隠れてしようとした罰に、このまま出させてあげるよ」
 うるうるお目々で「そんなぁ」と訴えかけても、お兄さんはどこ吹く風とばかりに取り合ってくれません。
いつものお浣腸ならともかく、今日ばかりはあまりにも恥ずかしすぎて、できることならおトイレでさせてほしかった栞ちゃんですが、おなかのごろごろはそろそろピークに達しようとしていたのでした。
「ほら栞、我慢しなくたっていいんだよ?」
 意地悪なお兄さんを前に、赤面と顔面蒼白とを忙しく繰り返す栞ちゃん、そろそろ観念したほうがいいのではないでしょうか。
 ぴひっ……ぷっ……ぷすっ……。
 ひくひくからぱくぱくに変わったお尻の穴は、我慢の限界を訴えるかのように、ひっきりなしにおならを漏らして、栞ちゃんの頬っぺたをさらに赤く染め上げます。しかも、そのたびにお兄さんに笑われてしまうとあっては、心身ともにいよいよもって追い詰められてきた栞ちゃん、
「で、でもぉ……たくさん……しちゃいそうだよぉ……」
 何とかしたいのはやまやまでも、動いたり動かれたりしただけでどうなってしまうのか、何よりも自分自身が一番よく知っているだけに、今できる唯一のこととして、思わず正直に告げたところ、
「いいよ、たくさんしちゃっても。……ちゃんと、最後まで見ててあげるから」
 お兄さんにそう言われると、恥ずかしさの中にも安らいだ気持ちが芽生えてくるのですから不思議なものです。
 本当に、お兄さんに見ていてほしくてできなかったのかも――あそこにおちんちんが入ったまま、お兄さんに抱っこされる形でお尻だけをベッドから乗り出させた栞ちゃん、
「うんちするからぁ……チュって……キスしてぇ」
 ちゃっかりと、いつものおねだりも忘れませんでした。
 この夏の成果で、キスされながらのおもらしが病みつきになってしまった栞ちゃん、
 ちゅっ……。
 唇にお兄さんを感じた瞬間、
 ぶびぃっ!
 鈍くてはしたない破裂音が響いて、頭の中は真っ白になりました。
 ……みゅち……みゅちみゅち……みゅちみゅちみゅちっ……!
 全身の感覚が、唇とあそこ、そしてお尻の穴の三点に集中してしまったかのよう。
 優しい気持ちよさと痛い気持ちよさ、そして恥ずかしい気持ちよさがいっぺんになって、まん丸に開いたお尻の穴から、実に五日ぶりとなるうんちが顔を覗かせました。
「んっ……ふぁ……っ!」
 めりゅめりゅめりゅっ!
 舌をついばまれて、ついに楽になるときがやってきた栞ちゃん、拡張されたお尻のサイズにふさわしいうんちをしていることは、後ろを振り返って見るまでもなくわかりました。
 新聞紙を敷いてある床を叩く音といい、お部屋に充満する匂いといい、柔らかくなったお尻の穴をさらに広げるように、後から後から出てくる感覚といい、どれもこれもこれまでにないくらいでしたから、量も五倍なら恥ずかしさも五倍増しです。
「……すごいよ、栞のうんちが僕のを……おなかの中から擦ってくる」
「ぅんっ! ふぅうんんっ!」
 お兄さんにとっても、それは誤算だったに違いありません。何せ、栞ちゃんが息むたび、あそこは痛いくらいにおちんちんを締めつけてきますし、うんちが出てくれるたび、直腸と膣の薄い壁ごしに、おちんちんを擦り立てられているようなものなのですから。
「こ、こんなの……すごすぎるよ……っ!」
「んんぅっ! んふぅうぅうっ!」
 まるで予想もつかなかった意外な展開に、いっぺんに快感を高められたお兄さん、ぎゅっと栞ちゃんを抱きしめて、半開きの唇におもむろに口づけました。
「「んんんんんんんんんんんんんんんんん――ッ!」」
 くぐもった二人の声が重なって、
 どぎゅっ! どきゅっ! ……どくっ! どくっ! どくっ! どくっ! どくっ!
 感極まったかのように、胎内の奥深くでお兄さんが爆ぜると、
 ……じょわぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ……。
 熱い迸りを初めて子宮に浴びた栞ちゃんもまた、盛大なおもらしでそれに応えたのでした。
どくっ! どくっ! とくっ! とくっ! とくんっ……!
 お尻に出されるときとは違う、おなかの一番奥深くで射精を受け止めているという感覚は、お兄さんと一つになって溶け合っているような、そんな気持ちを栞ちゃんに教えてくれました。
 次第に和らいできた痛みの中、お兄さんの存在をずっと身近に感じられるのは、おちんちんから伝わってくる脈動と、胸の鼓動が一緒だったからなのかもしれません。
 そんな感慨に耽りながら、どれくらいそうしていたでしょうか――。
「「――あったかいね……」」
 唇を離しての第一声が物の見事にハモって、お顔同士を見合わせてくすくすと笑い合う栞ちゃんとお兄さん、繋がり合ったところは愛液と精液と腸液と血とおしっこが入り混じって、それはもうものすごいことになっているのですが、それでも記念すべき節目を迎えられたことには変わりありません。
 他の恋人たちには到底真似できそうにもない、自分たちだからこその初めてを迎えられて、幸せ絶頂の真っ只中にあるのでしょう、栞ちゃんもお兄さんも、見ているこっちが恥ずかしくなりそうなくらいにキスを繰り返しては、いつまでもそうして――いられれば、言うことはなかったことでしょうが。
「……これ、どうしよっか?」
 お兄さんの指差す方向を、条件反射的に向いてしまった栞ちゃんが目にしたものは、たった今しがた出したばっかりの、目を見張るほどのこんもりとした――。
「やぁ〜んっ!」
 顔から火が出るとは、まさにこのこと。新聞紙の見開きでは足りないくらいの、自分の中のどこに入っていたのかと疑いたくなるほどに存在感をアピールしてくるその惨状に、栞ちゃんはお兄さんの胸をぽかぽかと叩きました。
 やっぱり、お兄さんは意地悪です。
 でも、そんな意地悪でさえ、身も心もすべて結ばれてしまった今となっては、嬉しく思えてしまう栞ちゃんなのでした。

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