えちえち体験談

帰省した軍人

2009/06/22 18:55カテゴリ : オリジナルフィクション

夕暮れの道を駅から歩き、「ただいま」と玄関を開けたら、妻の雪乃が迎えてくれた。
質素なブラウスにもんぺ姿の妻・雪乃。窓ガラスには飛散防止の半紙の帯が貼られている。
俺は、背嚢(リュック)を下ろすと、中から羊羹や砂糖、タバコを取りだした。
「これは?」雪乃が手に取る。
「酒保(しゅほ:兵隊の売店)で買ってきたんだ。部隊も物資が段々不足してきて、あまりいいものが無かったよ……」
「ありがとうございます。もうすぐお風呂が沸きますから」
「ありがとう」

俺は、軍曹の階級章が付いた軍服を脱ぎ捨てると、風呂に浸かった。部隊の風呂は皆で入るために変な匂いがしているが、久々のきれいなお湯に体を沈めると、回想した。

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昭和16年、20歳だった俺・真武(まさたけ)は、徴兵検査を受けたのを機会に東京から地元に戻った。
東京では、書生(住み込みの弟子)として当時は珍しかった工業デザイナーに師事していた。
工場を営む父は「これからはデザインの時代だ」と東京で勉強させてくれたのだが、徴兵検査が甲種合格となり、緊迫した情勢の中、勉強どころではないと判断したのだ。
地元に戻り、父親が経営する工場を手伝っていると、幼なじみで色白で物静かな雪乃(2個年下)との縁談が待っていて、あっという間に祝言(結婚式)。
17歳で東京に出る前は女性と縁がなかったし、書生をしているときも、男女交際とか赤線に行くことはなかったので、俺にとっては初めての女。初夜は何だか分からない内に済んだ記憶がある。

翌、昭和17年。召集令状(赤紙)が俺の手元に来た。コレばかりは絶対に「イヤ」とは言えない代物。
雪乃と別れを惜しんで、地元の陸軍の連隊に入営。雪乃との間に子どもが出来ていないのが心残りだった。

連隊には、同じ町の先輩、山田三郎さんが軍曹として勤務していて、再会を懐かしむ。
激しい訓練の後、俺たちは満州(今の中国東北部)に送られた。ここでは匪賊(中国軍)襲撃の心配はあるものの、比較的のんびりと警備活動をしていた。のんびりと感じたのは、幼なじみの山田さんが直属の上官として、いつも付き添っていたからかもしれないし、連隊長が温厚な人柄で、地元の人といざこざを起こさないように気を配っていたからたもしれない。

休日には満人(中国人)の町を一緒に散策し、中国服(チャイナドレス)に身を包んだ女性を眺めたり、散髪してもらったり、時には娼館(民間人が作った売春宿、慰安所とは異なる)で満人娼婦を相手にするときも。妙な香りがする香水をつけていたっけ……

俺は、雪乃との手紙のやりとりが楽しみであったし、山田さんも奥さんの奈津さんとの手紙を楽しみにしていた。奈津は俺と同い年の幼なじみだ。
昭和19年初夏、移動命令が出たため、このようにのんびりとした駐屯生活も終わる。我々の連隊は南方戦線に移動するという。
(フィリピン、ビルマ、ガタルカナル……俺たちには知る術もない)
その時、俺は軍曹に、三郎さんは特務曹長に進級していた。

満州からの輸送船は内地(日本本土)の港に到着し、南方行きの船に乗る前の将兵には6日間の休暇が与えられた。俺と三郎さんは連れだって帰省。移動日数を考えると、居られるのは4日間。駅から電報を打つと、慌ただしく帰省したわけだ。

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のぼせそうになった俺が風呂から出て、浴衣を着る。
出征前に着ていた古いものだが、日に当てた匂いがする。
入れ替わりに雪乃も風呂に入った。
室内を見渡すと、もともと家財道具が少なく、両親のいない家は寂寥としていた。
父は、機械設計技師として東京の軍需工場に徴用されていて、母も同行していた。嫁である雪乃はひとりでこの家を守っているわけだ。(父は高名な技師だったため、俺は東京に工業デザインを学びに行けたのだ)
出征軍人・技師の留守宅ということで、地域の人の手助けはあるようだ。

雪乃が風呂から出てきた。昔の見覚えのある柄の浴衣を着ていた。(戦争が激しくなり、服の新調は殆どできなくなっていると聞く)
食事をしながら、「いつもはどんなもの食べているの?」と聞くと、雑炊や雑穀が多いとか。今日は俺と三郎さんの帰省に合わせて、近所の人が色々持ち寄ってくれたとのこと。
ただ、酒は手に入らなかったと。まあ、いいや。
食事が済むと、雪乃は俺に寄り添った。「あなた……」
もう言わなくても分かっている。戸締まりをして、2階の寝室に布団を敷くと俺たちは抱き合い、舌を絡めた。
「すごく恥ずかしいんですけど…………私のこと……してほしい」
「雪乃、分かっているよ」
俺はそう言うと、耳を舐めながら浴衣の隙間から胸に手を入れた。
片手で収まりそうな乳房をそっと揉み上げると「ああっ、」と吐息を漏らした。
しばらくは浴衣の中に手を入れて愛撫していたが、体を起こした俺は雪乃の浴衣の帯をほどき始めた。
「待って、恥ずかしい…………明かりを消していただけますか?」
「雪乃、すまない。君の体を目に焼き付けておきたいんだ」
「はい」
浴衣の帯を取り去り、広げると、何よりもきれいな雪乃の肢体が目に飛び込んだ。
「雪乃、きれいだよ。すごく」 俺は、朝までは感じたことのないことを感じていた。
雪乃とずっと一緒にいたい。南方なんて行きたくない。…………できるはずもないが。

少しして、雪乃は裸のまま起き上がった。
「あなたも、脱いで」
俺の浴衣の帯が解かれ、再び抱き合った。
そのままもつれ込むように横になると、俺は雪乃の乳首を猛烈に吸い立てた。さらに、薄めの毛が生えている股間を優しくなで、割れ目に指を進めると……ぐちょぐちょに濡れている。割れ目の上の方の突起を指で擦ると…………
「ああっ、ああんっ、あっ、あっ、ああっ」雪乃は恥ずかしそうにもだえながら身を委ねた。
「雪乃?」
「すごいよ、おかしくなりそう、ああっ、あああんっ、いいいっ」・・・・・「あっ」
体をのけぞらせていた雪乃の力が抜けた。

「ねえ、私にもさせて」息も絶え絶えの雪乃は、起き上がると俺の愚息を手で擦り始めた。やさしく握られるとゾクゾクする。
「雪乃、そんなことしたら……気持ちよすぎるよ」と、雪乃を横たえ、脚を広げる。
真っ赤な顔をした雪乃は恥ずかしそうに目をつぶった。
「雪乃、入れるよ」「はい」
愚息に体重を掛け、そのまま押し進めると、「あああああああっ」と雪乃は顔を歪めた。
中はものすごく締まっている。
「痛っ」
「雪乃?」
「久しぶりだから裂けそう……でも、いいわ。続けて……」
俺は奥まで刺すと、雪乃は安堵の表情を浮かべていた。
そっと愚息の抜き差しを始めると「ああっ、はあんっ、いいっ、気持ちいい」と控えめに喘いだ。
「もっと声を出してもいいんだよ」
「だって、恥ずかしいよ……」
「夫婦なんだから……雪乃に気持ちよくなってもらいたいよ」
「あなた……ああんっ」

俺は、激しくピストンを始めると、「ああんっ、あああああっ、いいっ」と顔を歪め、気持ちよさそうに腰を振り、絶叫した。

「雪乃、逝きそう」
「はい、ああんっ」
「雪乃っ・・・・おおっ」俺は雪乃の中にどくどくと出した。

「はあっ、はあっ」「はあ、はあ」
二人で天井を見上げて息を切らしていたが、雪乃は立ち上がると手ぬぐいを持ってきて後始末。

浴衣をはおり、抱き合いながら話したのは昔の思い出話ばかり。
夏祭りや川遊び、先生の消息など。
戦争が始まる前の時代が懐かしかった。
昨日の朝までは、戦友たちとともにオンボロ輸送船に揺られていたのが信じられなかった。

と、抱き合って雪乃の体をまさぐっている内に、雪乃が俺の愚息を手で扱きだして……
もう1回した後、いつしか眠りについた。
戦友たちのいびきのない、静かな眠りだった。
翌日、俺はかつて通っていた国民学校(通学当時は尋常小学校)を懐かしく眺めていると、三郎さんに声を掛けられた。
「お前もここにいたのか?」
「はい、特務曹長」
「もうっ、地元では特務曹長はやめてくれよ。三郎で良い。」
「はい」
「実はな、お前に話してなかったことがあるのと、頼みがある。南方戦線は生きて帰れないそうだから、言っておこうと思ってな」
「はい」
「今夜、妻の奈津を抱いてやってくれないか?」
「山田さん、何をいきなり。」突然の話にびっくり。
「それが……」三郎さんの告白が始まった。

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昭和15年、19歳だった俺が東京で工業デザインを学んでいた頃、三郎さんは、当時17歳だった雪乃と結ばれたというのだ。しかも、雪乃にとって、初めての男だったという。
祝言の後の初夜、確かに雪乃は出血していなかったので初めてではないと思っていたが、まさか目の前にいる男が先に雪乃と……激しい嫉妬が渦巻く中、三郎さんは話し続けた。
……雪乃のことが好きだった三郎さん、たまたま帰省していた夏祭りの夜、山の中に誘い、強引に浴衣をはだけると、胸を揉み、乳首を吸い立て、全身なで回した。最初は恥ずかしがっていたが、全身への愛撫と、浴衣がはだけられて裸身が晒されたところで抵抗をやめた。
自分の浴衣を地面に敷き、恥ずかしそうに抵抗出来ないでいる雪乃を横たえて脚を広げると、雪乃の中に肉棒を差し込んで……と。このまま雪乃と夫婦になりたかったのだが、親が決めた相手は奈津。結局、雪乃は俺の妻になってしまった。

俺はといえば、東京に行く数日前、同級生だった奈津と山の中で逢っていた。
「真武さん、本当に東京に行くの?」
「うん。親父の命令には逆らえないよ」
「いいなぁ、花の都で勉強ねぇ。私、真武さんのこと、好き。待っているわ」
でも、俺は肩を抱くのが精一杯。と、奈津が「ねえ、私のこと忘れないように見せてあげる」
と、いきなりブラウスのボタンを外し、膨らんだ胸を見せてくれた。
もともと、奈津は男の子に平気で混じって遊ぶことが出来る、男勝りの女の子。
「うわぁ、きれいだね。さわっても……いい?」
「うん……恥ずかしいけど、真武さんならいいよ」
俺は、片手からはみ出るようなちょっと大きめの胸を揉み、乳首を指で捏ねると「んんっ」と鼻を鳴らした。そのまま貪るように乳首に吸い付き、ちゅうちゅうと吸い立てると「ああんっ」と気持ちよさそうに声を上げる。と、俺は愚息が固くなってきたのを感じた。
抱き合いながら体をずらすと、愚息が奈津に当たった。
「何か固くなっている、どうしたの?」俺は、我慢できなくなり、ズボンの釦を外すと、褌をずらし、愚息を取りだした。
「これを……奈津の中に入れると気持ちいいんだって?」
「だめよ……私たち、まだ……でも、大きいね」と、奈津の柔らかい手で握られると……頭の中が真っ白になって、発射。奈津の手やブラウスに掛かってしまった。
発射した瞬間、俺は「バカなことした」と冷静になり、「ごめん」と奈津に頭を下げると顔も見ずに山を駆け下りた。
好きだった奈津を汚してしまった……と後悔でいっぱいになり、出発まで奈津の顔をまともに見れなかった。

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「三郎さん、私も実は」と言いかけると
「お前の言おうとしたこと、分かっているよ。奈津が全部話してくれた。で、昨日、そのことで真武が後悔しているんじゃないかと心配していたんだ」
「……」
「だから、今夜、奈津と話でもしてやってくれないか。何なら最後までしてもいいよ」

三郎さんが言うのには、今夜理由を付けて奈津と二人で俺の家に来る。
そこで、三郎さんだけ席を外し、雪乃も席を外すように仕向けるから、とのこと。
(雪乃と奈津も顔見知りで親しい)

俺は、うなずくと家に戻った。
夜、三郎さんと奈津がやってきた。どこから手に入れたのか、三郎さんは酒の一升瓶を抱えていた。
「どうだ、すごいだろう」……(確かに、米を使って作った「酒」は貴重品である。戦前からの貯蔵品だろう)
あるかなしかのつまみを囓りながら しばらく話していたが、三郎さんは「友人と会うから」と部屋を出ていった。奈津も「ちょっと休ませて」と二階の部屋に上がろうとするので「布団を」と俺が付いていく。
布団を敷くと、奈津が抱きついてきた。「私、あなたが好きだった」
「本当にいいの?」
「はい、私、あの日のこと悔いているんです。結ばれていればよかった、と」
俺と奈津は唇を合わせ、吸い立て、そのまま布団の上に転がった。

奈津が起き上がったので、俺も起き上がろうとするとそのまま横になるように促される。
そして、ズボンと下帯が下げられ愚息を手で握ったかと思うと……
ぱくり、とくわえた。

「ちょっと、奈津、汚いよ」
「いいのよ、続けさせて」
戦友たちから話は聞いていたが、これが「尺八」か…………。雪乃にもしてもらったことはないし、娼館でもこんなサービスはなかった。
ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅぱ。愚息が奈津の口に吸い立てられ、愚息を中心に気持ちよさが全身に伝わってくる。こんな気持ちいいことが世の中にあるなんて。昨晩、雪乃と2回もしていたのにもかかわらず、頭の中が真っ白になって………………
「奈津、出ちゃうよ!!」こくん。奈津が首を縦に振るのと同時に、口の中に発射した。

俺が息を切らしていると、奈津が裸になって寄り添ってきた
「奈津、すごいね。びっくりしちゃった」俺は、腕枕をしながら奈津に言った。

「私、実は…………」奈津は中学を卒業後、隣町の紡績工場に就職した。寮のある職場に就職したのは口減らしのため。
そこは文字通りの女の世界。男勝りの奈津は却って女工の先輩から目をつけられ、辛い日々を送っていた。が、工場長に見初められ、秘書に抜擢された。ブラウスとスカートを着て、事務作業などをする花形の仕事で給料も倍になった。
しかし、当然の事として体を求められた。
初体験も工場長と。その後、ほぼ毎日のように工場長に体を弄ばれた。
誰もいなくなった工場長室で、大きな胸を揉まれ、スカートをまくられ、後ろから突き刺されるなんて事は日常茶飯事。
最初はいやいやだったのだが、工場長を責め立てると気持ちよさそうに喜んでくれるし、自分も交合に慣れて気持ちよくなり、肉棒を舐めるのも平気とのこと。そのうちに縁談があり、三郎さんの所へ嫁いだ。

「三郎さんはそのことは知っているの?」
「まさか……。工場長に2、3回は無理矢理犯された、とは言ってあるけどね」
そんな話をしながら、俺は奈津の胸を揉んだ。
雪乃の真っ白な体とちがい、少し浅黒い奈津だが、乳首は桃色で、ふんわりと大きめだ。
その両手でつかんでもはみ出すぐらいの大きな胸を揉み上げると「あっ、あっ」と吐息を漏らす。
「ねえ、舐めて」と乳首を突き出されたので、口に含んで乳首を舌で転がすと「あああんっ、あああっ、」と体を仰け反らせた。そのまま股間に手を回すと、剛毛の先はどろどろに濡れていた。
「すごい・・・・」「うん、真武、上手よ。気持ちいいよ。」そのまま指を中に押し進め、雪乃よりどろりとした愛液の感触を確かめつつ中を指でほじると
「むうっ。むううううっ」と口に手ぬぐいをくわえて顔を歪めていた。

手を休めると「もう! 声が聞こえたらどうするの。下に雪乃ちゃんいるんだよね」
「…………」
「まあ、もう立ってる?」俺の愚息はすっかり大きくなっている。
それを確かめた奈津は、起き上がろうとする俺を抑え。自分からまたがった。
むちむちの脚を広げた奈津が俺の愚息をつかみ、暖かく包まれた。
「あああんっ!!」体重をかけ終わった奈津は、悲鳴のような声を上げた。
「奈津、すごいよ。こんなの初めてだよ」「ああんっ」
「いつも三郎さんにやってあげてるの」
「そんな、はしたないことしてないわよ。工場長に仕込まれたんだけど、ああんっ」
「奈津?」
「あなただからできるのよ。凄い、当たるよぉ。お豆がしびれるわ」
奈津は自分で前後に腰を振りながら髪を振り乱して仰け反った。
俺は、下から手を伸ばして胸を揉むと「ああああんっ、ひぃぃぃぃぃ、いいよぉ、すごい!!」と大きな声を出して
「ねえ、何か変になりそう。ぎゃあああああっ」と俺の上に崩れ落ちてしまった。
俺ももう少しで逝きそうだったので、奈津の腰をつかんで前後に振り立てた。
「あっ、あっ」とさっきよりは小さなあえぎ声を出している奈津。
「奈津、逝くよ」
「うん、そのままいいよ」
「おおおおっ」
どくっ、どくっ・・・・
「はあ、はあっ。真武、気持ちよかったよぉ」奈津は俺にしがみついている。
(普段、三郎さんの前では抑えているからなんだろうな。三郎さんの前でこんな淫乱なことできないよなぁ) 俺は密かに思った。
後始末をして、階下に降りようと、2階の襖を開けると……
「あっ、あんっ、いやっ」という雪乃の声が聞こえた。えっ?
俺は、恐る恐る階段を降りて茶の間の襖を少し開けると……
雪乃のブラウスははだけられ、後ろから三郎さんが抱きかかえて、小ぶりの胸を揉んでいた。小指ほどの小さな乳首も弾かれている。
「三郎さん、やめてください。ああんっ」
「そんな冷たいこと言わないでよ。今、奈津と真武は同じ事しているわけだし、俺もお前の体が忘れられないんだ」
「そ、そんな……ああんっ」三郎さんは、雪乃のモンペとズロースを下ろすと、股間に指を当てた。ぴちゃ、ぴちゃ……と音がしている。

俺は震えが止まらなかった。「やめろぉ」と飛び出したかったけど、三郎さん、軍隊では部下の指導に厳しく、叱責しているときは横で見ている俺も怖かった。
さらに、俺はその三郎さんの奥さんと交わったばかり…………

「そんなに怖い顔しないでよ」と背後から奈津さん。
「旦那さんが……」
奈津が襖を開けることを密かに期待した。が、
「いいのよ、多分こんな事だと思っていた」と、奈津さんは中を覗きながら話を続けた。
南方戦線では、米英軍の反撃が満州とは比べものにならないぐらい激しいから、俺も真武も生きて帰れないかもしれない。お前も覚悟しておけ、と言われたそうだ。
「だから、こんな事になっているのよ……もしよかったら、もう一度しようか?。ほら、奥さんの気持ちよさそうな所見ているから……勃ってるよ。」確かに。
俺は、奈津と再び唇を合わせると、胸を揉んで乳首を捏ねた。
「んっ、んっ」と奈津は声を我慢している。

襖の向こうでは、三郎さんが雪乃の股を開いて、大切なところを舐めていた。
ほっそりした脚が、三郎さんの顔を挟んでいる。
「ああんっ、あっ、いやっ、変になりそうです……主人に聞かれたら……恥ずかしいです」そう言いながらも、顔は気持ちよさそうにしていて、髪を振り乱していた。

「こっちはどうかしら」と奈津は俺の肉棒を掴み、手で擦り出すと再び立ってきた。
俺も奈津の乳首を吸い立てると「んぐうっ、んぐううっ」と顔を歪めている。

いつの間にか雪乃は横たえられ、三郎さんの肉棒が差し込まれるところだった。
部隊の風呂場ではよく見る三郎さんの肉棒だが、いつもと違い、天に向かってそそり立っていた。
「入れるよ」「は、はい」恥ずかしそうに顔をそむける雪乃。見ていて切なくなったが……
「私にも入れて」と奈津が柱に掴まって尻を突きだした。
もんぺ越しにも分かる、ふんわりとした大きな尻だ。
俺は尻をむき出しにしてそのまま挿入すると
「あ、ああっ、あああああああああっ」と奈津が悲鳴を上げた。

「ん、あいつら、またやっているのか?。相変わらず凄い声だなぁ、奈津の奴め。こっちも入れるよ」と、三郎さんは腰を進めて……
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」と雪乃も気持ちよさそうな声を上げた。

「あっ、あっ」「はあっ、ああんっ」いつの間にか襖は一尺ほど開けられていた。
気持ちよさそうな顔をした妻が貫かれているのを見ながら、幼なじみで先輩の奥さんの尻に肉棒を突き立てる。
不思議な感触だった。

「奈津、逝くよ」「ああんっ、私も……あっ、あっ、あああああっ」俺は尻を抱えたまま達した。

「三郎さん、もう堪忍してください。おかしくなりそうです」
「よしよし、と俺も逝きそうだ」
「ああああんっ、あああっ」
「はあっ、はあっ、おおっ」三郎さんの腰の動きが止まった。

雪乃は仰向けになって息を切らせ、満足そうな顔をしている。

二人が身繕いを始めたので、俺たちもそっと二階に上がって身繕いをした。
階段を降り、茶の間に入ると、さっきまでケダモノのように交わっていた二人は静かに酒を飲んでいた。
「済んだのか?」と三郎さんは穏やかな顔で言った。
「は、はい」
「ええ……」奈津は顔を赤らめている。雪乃はうつむいたままだ。
「なら、帰るぞ/真武っ、明後日の朝9時に駅で待ち合わせだ」
「はいっ!」

その晩はそのまま床についたものの、明け方、さっきの鬱憤を晴らすべく獣のように求め合った俺たちだった。
雪乃に、上にのって腰を振ることを教えたら、恥ずかしそうにしていた。
その日は自宅の修理や置きっぱなしになっている機械類に油を差した。夜は雪乃とたっぷり名残を惜しむ。
これから死地に向かう俺は、雪乃がさざ波のように喘ぐ表情、体の全てを目に焼き付けた。

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翌朝、駅で雪乃や奈津はじめ近所の人たちの見送りを受け、三郎さんと列車に乗り込むと
「すまんかったな」
「いえ……」
「いやぁ、参ったよ……」と三郎さん。
あのあとはそのまま床についた三郎さんと奈津だったが、翌日、奈津に月の障りものが来て、結局交合できなかったとのこと。仕方なく、口の中に2回発射しておしまいにしたとか。

部隊集結地に向かうオンボロ列車に揺られつつ、幼なじみで三郎さんの奥さん・奈津の胸の感触や、三郎さんに刺し貫かれる雪乃の痴態を思い出していたが、連隊の集結地で戦友らと再会し、装備を整え、輸送船に乗り込む頃にはそんな感傷は消え去っていた。
輸送船自体が沈められることが多い状況の中、俺たちの乗った輸送船は無事に南方の港に到着。とにかく蒸し暑いところで、熱く燃える太陽を見上げていると、突然サイレンが鳴る。
敵戦闘機の爆撃と機銃掃射で、仲間が3人戦死した。一瞬の出来事に、実戦経験のない俺たちは呆然とした。
「我が軍の飛行機は来ないのですか?」
「飛んできても、すぐに撃ち落とされてしまう……高射砲や機関銃の弾も補給が来ないし……」港の警備兵は投げやりだった。
奥地への出撃前には、仲間と連れだって港町の娼館に行った。前料金を支払い、片言の日本語を話す現地人ボーイにムシロで仕切られた個室に案内されたが、女性はひどく疲れ切っていて、「突撃一番」を装着して挿入しようとしても痛がるばかり。毎日大勢の兵士の相手をしているため、局部が腫れていたのだ。俺はいたたまれなくなって、そのまま何もしないで部屋を後にした。

蒸し暑さとけだるさの中の行軍が続き、時折敵の攻撃を受けると、何名かの兵隊が死んでいく。さっきまで喋っていた仲間が突然屍になる。
最初は感傷に浸っていたが、次第に何も感じなくなった。
陣地でランチを食べていた敵兵を急襲したとき、俺は敵兵を数名殺害した。
人を殺すなんて生まれて初めて。敵兵の死体捜索で、家族らしい人の写真を見つけたときは「敵にも家族が居たんだ……」と思ったりした。
初めは、家族や故郷の自慢をしていた仲間たちも、段々食べ物の話になっていく。
「大福、食いてぇなぁ」「いや、お汁粉の方が俺は好きだ。おふくろのお汁粉、うめえんだ……」
暑さと飢えと病気、それに敵の攻撃により、小隊長も戦死するなど次第に人数が減っていく。
補給も滞り、戦友の遺品の銃や弾薬、装備なども抵抗なく手にすることが出来たし、歩けない兵が居ると、手榴弾を手渡して置き去りにするようになった。仲間を担いで歩くと、自分が暑さと疲労でやられてしまう。

命令系統も途絶え、小隊の組織が徐々に崩壊していく。
そして、山田三郎特務曹長、俺(軍曹)を筆頭に、山育ち・海育ちの十数名の兵、更にはぐれていた他部隊の兵が若干加わるという形になった。
連隊司令部からは、「各個に敵を撃滅しながら次の命令を待て」という奇妙な命令が出て以来、何も連絡がない。行き交った兵の間では、「司令部の将校は逃げた」「いや、全滅して司令官は切腹した」と流言誹語(デマ)が飛び交っている始末。

もう、日付の感覚もないある日。河原で休憩していると、またまた敵戦闘機の銃撃。部下を密林に逃がしているうちに、俺の脚に銃弾が刺さった。歩くのも困難な激しい痛み。
患部のものすごい熱さに加え、俺は恐怖に囚われた。「歩けないものは置き去り」という暗黙の決めごと。もう、雪乃には会えないのか…………俺は、ボロボロになった雪乃の写真を取り出すとぼんやり眺めた。
兵や三郎さんは「大丈夫か!、しっかりしろ」と声を掛けてくれるが、今までの例からも、医療品もない状態では置き去りは確実…………

と、そこに海軍の小型艇が通りがかった。漁船ぐらいの小さな船は、川下方向に向かっていた。
「おーい」と日の丸を振って声を掛けてみると、銃撃で穴だらけになった艇がこちらへ寄ってきた。
碇(いかり)のマークの軍服を着た水兵が「停泊地に向かう途中、敵の攻撃を受けて自分以外は全員死傷した」とのこと。船室には息も絶え絶えな水兵が3人、横たわっているだけだ。
三郎さんは「我々が警備と負傷兵の看護をするから、港まで乗せていって貰えないか」と交渉成立。(少し前「港で部隊の再編成が行われている」という比較的確かな情報があった)

俺は負傷した海軍水兵の隣に横たえられ、他の者は自分の銃や小型艇備え付けの機銃・砲で警戒に当たる。戦車兵は機関の点検を始めたし、仲間が船に備え付けの医薬品で俺の手当をしてくれた。
水兵に代わって漁師出身の兵が舵を取り、水兵も食べ物にありついている。
そう、海軍の船には食料も医薬品も充分残っており、陸軍の者から見ればうらやましい限り。今までのことを若い水兵に話すと、彼は目を丸くしていた……。

川を下ってしばらくすると、河原から敵の銃撃があった。川の両岸から激しく砲弾が飛び交っている。甲板で休んでいた水兵は、操舵室に飛び込むと漁師出身の兵から舵をもぎ取った。
三郎さんや兵たちは銃を持って応戦するので、俺も銃を取って応戦しようとすると
「バカヤロウ、お前は船底に隠れていろ!!」
「でも……」
「負傷兵に銃を持たせたとあっては、軍人の名がすたる。それに……」
「それに?」
「雪乃のこと、守ってやれよ。それと、俺に何かあったら、奈津のことも頼む」
「三郎さんっ」
三郎さんは銃を手にすると、船室を飛び出して敵の銃撃が激しい左舷に立った。
海軍水兵の巧みな舵さばきの中、船は敵の銃撃から逃れられそうだったが……
ザブーン!!と激しい水音がした。
川に落ちたのは三郎さん。
「特務曹長どの!」と兵が船べりに集まるが、船の速度は落ちない。
ここで停まって救出活動をすれば、船そのものが沈められるのを水兵は知っていた。

銃撃戦が終わり、こちらの被害は戦死2名、行方不明1名、負傷3名。
穴だらけになった船は、何とか海軍の停泊地に入港した。
俺たちは海軍の病院で応急手当を受け、休息した後、負傷者は陸軍の病院へ移送。
無傷の者の行き先は知らない。再び戦場に送られたとも聞く。
負傷した俺には、内地(日本本土)への転属命令が下った。
帰還の輸送船に揺られながら、改めて雪乃の写真を眺め、生きていることを実感した。
内地に戻れるのは嬉しいけど、奈津には何て言おうか、自分だけおめおめと生き残ったのが恥ずかしいような気がした。

その後、内地の病院で銃弾の摘出手術を受けた俺は、曹長に進級し、何とか歩けるようには回復した。本土決戦に備え、九州の本土防衛隊に配属されたのだが……
部下となったのは、40歳以上の老兵と18歳以下の子どものような少年兵。軍服もボロボロで、3人に1挺というオンボロ銃は明治時代に作られたもの。後は竹槍と手榴弾。
訓練というよりは、陣地構築のための穴掘りをする日々。酒保(兵隊用の売店)には芋しか並んでいなくて、日本という国が国力を使い果たしているのを感じた。
やる気のない兵たちに作業をさせながら、俺は不遜にも、負けてもいいから早く戦争が終わって欲しい、と思うようになった。
時折敵の飛行機が思い出したように空襲に来る以外は平和な日々。雪乃に逢いたい………と思う余裕も出来た。
(九州から「負傷して内地に戻っている。元気だ」という手紙は出していた。検閲があるので、細かいことは書けなかったが)
8月15日。
日本が戦争に負けたと聞いても特に感慨は沸かなかった。
はち切れそうな喜びをこらえてそわそわしている老兵にも、悔しがって涙している将校たちにも与する気はなかった。
淡々と残務整理をし、進駐軍に兵器を引き渡し、9月、超満員の復員列車に乗って帰郷。

残暑の厳しい折、雪乃は駅まで迎えに来てくれていた。
「よくぞご無事で」雪乃は埃くさい軍服に一瞬だけ顔を埋めると、俺を家に促した。
仏壇には、父と母の位牌が並んでいた。技師として東京にいるとき、空襲の被害に遭って亡くなったとのこと。
さらに、三郎さんの留守宅に行くと、既に三郎さんの位牌が置いてあった。
奈津は「本当に戦死したんですよね」と沈んだ声で言った。
「はい、私の目の前で川に転落しました。……私は何も出来なかったんです」
俺は、三郎さんが壮絶なる戦死を遂げた時のことを思い出しながら、そのことを語った。
「奈津のことよろしく、と最後にそう言われました」
「そう……」
「私たちで出来ることがあれば……」雪乃も続く。
「でも、真武さんだけでも生きていて良かった………………」と奈津は泣き崩れた。
生き残った者と逝ってしまった者。
激しすぎる落差ではあるが、紙一重で生死が変わった人は星の数だけいる。いずれにしても、この時代に生きている人は誰もが運命を受け入れざるを得なかった。
俺は、両親の遺志を継ぐため、工場の規模を縮小して再開した。最初は大変だったが、朝鮮戦争の特需でそれなりの規模になるのは後の話。

それよりも、寂しさに涙する奈津と成り行きで交わってしまった。
遺影の前で抱き合っているうちに、いつの間にか奈津を貫いていた。
雪乃が黙認しているのをいいことに男女の関係がズルズルと続いていて、昭和23年夏、とうとう妊娠させてしまった。
奈津は、三郎さんの生まれ変わりだから産んで育てると言い張り、俺は慌てたが、同時期に二人目を妊娠していた雪乃は認知してあげてほしいという。(昭和23年頃までは簡単に中絶できなかった)
俺と雪乃の間には、既に22年生まれの男子・真一郎がいた。
昭和24年正月。
役場の人が電報を持って奈津の自宅にやってきた。
何と、戦死したはずの三郎さんが生きているという。更に、電報と前後して、三郎さんからの手紙も届いた。赤十字のマークが付いたハガキだ。

「あの戦いの後、川に転落した自分はアメリカ軍に捕らえられ、捕虜となった。大けがをしたが、何とか生きることができた。終戦後もハワイの捕虜収容所に抑留されていたが、帰還の目途がたった」と。
奈津は喜んだが、その次の瞬間、真っ青になった。お腹の中には不義の子供が…………。
自害して詫びるという奈津を俺と雪乃が必死で止めた。一緒に詫びるから、どんな償いでもするから、お腹の子供には罪はないから、と。
程なくして、三郎さんが帰ってきた。足を引きずりながら列車から降りてくる三郎さん、日焼けして顔は真っ黒だったが、かつての精悍さは見られなかった。
三郎さんが俺と一緒に自宅に帰ると、奈津は三つ指ついて迎えた。
「お帰りなさい、お疲れ様でした……そして、申し訳ありません」と突っ伏して詫びる。
身重の奥さんの姿を見て、三郎さんの表情が険しくなった
「奈津、お前……いったい……誰の子なんだ!!」

「私の子です。留守中に申し訳ありません」と俺は詫びた。雪乃も一緒に三つ指を突く。

「真武、本当にお前の子なのか」
「はい……」
「間違いなく真武の子なんだな、奈津」
「はい、間違いございません。ごめんなさい…………」 少しの沈黙……

「そうか……………………おい、真武!!。こいつのお腹の中の子、俺が貰ってもいいか?」少し三郎さんの表情が緩んだ。
「えっ、はい」
「あなた……」奈津は信じられないという表情をした。

三郎さんは語り始めた。捕虜収容所の中で収容者同士の大規模な乱闘騒ぎがあり、巻き込まれた三郎さんは股間を激しく蹴られ、足も折られた。
アメリカ軍の軍医が診察したところ、足の骨折は何とか治るものの、睾丸が挫滅していて、子供が作れない体になったという。
「だから、子供はあきらめていたんだ……いくらなんでも赤の他人に奈津を孕ませるわけにもいかないし。だけど、種がお前だったら許せるよ。この子は今から俺の子だ」
そういうと、三郎さんは愛おしそうに奈津の大きなお腹を撫でた。
「三郎さん、よろしくおねがいします」俺は、改めて深々と頭を下げた。
奈津もすすり上げていた。

「留守中は奈津が世話になったみたいで、お礼を言おう。あとは、すまないが二人きりにしてもらえないか。お前とは明日にでもゆっくり話そう。まず先に奈津と話がしたい……」
「は、はいっ。失礼します」俺と雪乃は慌てて三郎さんの家を飛び出した。
と、家の中から「ああんっ、ああっ」という奈津の艶めかしい声が聞こえてきた…………

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