えちえち体験談
私の母には歳の離れた信夫と言う兄がいて、その伯父の13回忌の法要が有るという事で、私が出席する事になりました。伯父は着物の行商をしていて、私の家の近くまで来ると必ずチョコレートをおみやげに持って来てくれ、いつしか私は伯父の事を『チョコレートの伯父ちゃん』と呼ぶ様になっていて、それは大人になっても変わらず、法事の話を聞いた時も『チョコレートの伯父ちゃんの法事』と言っていました。
私が幼い頃、当時チョコレートは、そうそう口に出来る食べ物では無かったので、私は伯父が来るのを心待ちにしていた覚えが有ります。私が大学生になって下宿をしていた頃は、伯父は下宿の近くまで仕事に来ると必ず立ち寄ってくれ、その時もおみやげはチョコレートだったのですが、違うのは板チョコの包み紙の中に、1万円札をそっと入れてくれていた事でした。ほとんど仕送りを受けずにやっていた私には何よりも有り難く、伯父に感謝したものですが、薄情な事にこの法事を聞くまでは、ここ数年伯父がいた事すら忘れていました。
伯父の法事に向かう電車の中で、私はずっと伯父が入院していた時に、お見舞いに行った日の事を思い出していました。伯父には伯母が付き添っていたのですが、伯父は私の顔を見ると、まるで人払いをするかのように「暫らく真司に診て貰うから、半日ほど家でゆっくりとして来い。」と言って、伯母を家に帰してしまいました。
伯母が病院を出た頃に伯父は昔話を始めたのですが、その内容は壮絶な物で、伯父の性的なものも多く含まれていた為に私は何も言う事が出来ないで、ただ伯父の話に聞き入っていました。伯父の性的な話を聞くのは、最初は恥ずかしかったのですが、伯父にとって私はいつまでも子供で、私が結婚して子供をもってからも会えば子ども扱いされていたので、もう大人だと認めてくれているようで、嬉しい気持ちも有りました。伯父は私を1人の男として話してくれた様ですが余りの内容に、伯父が眠った後、寝顔を見ながら伯父の人生に涙した事を、昨日の事の様に思い出します。
この様な話は一人娘の従姉にも出来ず、ましてや伯母には話せないので、死期を悟っていた伯父は、死ぬ前に誰かに自分の思いを伝え、自分の存在を残したかったのでしょう。そう言う私も、妻や母にも話し難い内容なので、誰かに聞いて欲しくて、想像を交えながら伯父の物語をここに書く事にしました。
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私が14歳の時に私の母が子供を身篭ったのですが、身体の弱かった母は何度も流産をしていて、生まれれば2人目の子供となります。今度は無事に元気な女の子が生まれたのですが、その1ヵ月後に、妹の誕生を1番喜んでいた父が心筋梗塞で急死してしまいました。幸い父親の実家は、使用人が何人もいるほどの大きな農家で、家の跡を取っていた伯父も良い人で、大黒柱を失った私達一家を引き取って面倒をみてくれ、私達は生活に困る事は有りませんでした。
ところが、私が17歳の時に叔父が亡くなり、私達の生活は急変します。残された伯母は18歳で伯父の所に嫁いだのでまだ若く、色白でふっくらとした美人だったのですが、見掛けとは違って気性は荒く、特に私の1つ上の一人息子を溺愛していて、私達に辛く当たりだしました。
それと言うのも、この従兄は小さい頃から伯母に甘やかされて育ち、自分は何もせずに全て伯母や奉公に来ていたお手伝いさん達にさせていたせいか太っていて、その為に足の関節が悪く、余計に何もし無くなり、いつも家でゴロゴロとしていたので、亡くなった伯父が常に私と比べては、従兄や伯母を叱っていたからです。
あまり外に出たがらず、学校にも行かない従兄に対して、伯父の勧めで私が上の学校に行かせて貰っていたのも、伯母には面白く無かったのでしょう。私達は離れと言えば聞こえの良い納屋のような所に追いやられ、食事も1日2食にされ、私は学校も辞めるように言われました。それでも行く所の無い私達は、耐えるしか生きて行く術が有りません。私は学校を辞めて近くの呉服屋に勤めましたが、まだ見習いの奉公人という感じで、ここを出て母と幼い妹を食べさせて行くのは無理なので、毎日勤めに出る前と休みの日は農作業を手伝っていました。
私が呉服屋の仕事に慣れ出した頃に日本は戦争に突入し、徴兵検査で甲種合格となった時には一人前の男と認められた様で嬉しかったのですが、その事で更に伯母の心証を悪くしてしまいました。それと言うのは前年に従兄が丙で不合格とされ、その上太っている事を非国民呼ばわりされて殴られて帰った為に、従兄の事と成ると異常な伯母は、私の合格が面白くなかったのです。従兄も自分の不合格は、これで戦争に行かなくても良いと言って喜んでいたのですが、私の甲種合格が面白くなかったようで「お前なんか早く戦争に行って死んでしまえ。」と嫌がらせを言って来ましたが、従兄にはここに来てからずっとその様な扱いを受けてきた私は、左程気に成りませんでした。
当時清子という、伯母の遠縁にあたる身寄りの無い、小柄で可愛い娘がお手伝いとして住み込みで働いていて、いつしか私は彼女の事が好きになったのですが、私には生活力も無く、おまけに病弱な母親と幼い妹までいては、彼女に想いを打ち明けられる訳も無く、またその様な世間の風潮では無かったので、ただ目で追って、彼女の可愛い仕草を見ているだけでした。
ある夜、呉服屋から帰った私は、翌朝の農作業の準備をする為に農機具小屋に行くと、中から男女の争う声が聞こえて来ます。
「お許し下さい。お願いですから、お許し下さい。」
「駄目だ。俺は欲しい物は必ず手に入れる。黙って言う事を聞け。今から試して、清子のオメコの具合が良ければ、俺の嫁にしてやる。」
「嫌です。許して下さい。」
中にいるのは従兄の勘一とお手伝いの清子だと分かった瞬間、私は中に飛び込んで、汗だくの太った体で彼女を押さえつけている勘一を引き離していました。
従兄の勘一に対する噂は本当の様でした。その噂と言うのは、従兄は使用人で気に入った女には、必ず弱みに付け込んで犯し、結婚を迫るという話です。それもほとんどが伯母に頼み、伯母が手引きして犯行に至るというもので、従弟に手を付けられた女の中には、使用人の奥さんもいたと聞きました。従弟は結婚願望が強かったのですが、女性を遊び道具の様に思っていて、その上働きもせずに絶えず何か食べながらぶらぶらしていたので自分が、好きになっても気に入ってくれる女性などいません。現に従弟の毒牙に掛かってしまった使用人は、みんなこの母子に恐怖を感じ、結婚など考えられずにこの家を去って行ったと聞いたのですが、そう言われてみれば、突然この家を辞めて去っていった女の人は、私が知っているだけでも3人はいます。しかし伯母はそんな従弟を不憫に思うのか凝りもせず、1人去るとまた貧しい家の娘などを雇っていました。
「信夫、この事は誰にも言うなよ。言えばここにはいられないぞ。清子、今日は許してやるが、諦めた訳では無いぞ。」
私は勘一が去った後、泣いている彼女を抱き締め、皮肉にもこの事が切欠で彼女と付き合う様になりました。付き合うと言っても夜に裏の畑で落ち合い、話をするだけなのですが、私は彼女の隣にいるだけで幸せでした。しかしその事を知った従兄は嫉妬に狂い、欲しかった玩具でも取られたかのように、伯母に不満を漏らし、彼女を自分の物にしたいと頼んだのです。
「信夫、清子は勘一ちゃんの嫁にする事に決めた。勘一ちゃんには良家の娘さんをと思っていたけれど、どうしてもと言って愚図るから仕方がないわ。今夜2人には仮の契りを結ばせる予定だけらど、まさかもう関係を持ったなんて事は無いだろうね?お前のお下がりなんて勘一ちゃんが可哀想だから。」
私は彼女を守る為に咄嗟に嘘を吐くと、伯母は私の頬を叩き、怒って母屋に帰って行きました。
次第に戦局は激しくなっていて、私に赤紙が届いたのはその1週間後の事です。急遽勤めていた呉服屋の大旦那さんの配慮で、彼女と式を挙げる事になり、死んでしまうかも知れない私と夫婦になる事は、彼女にとって幸せかどうか最後まで迷ったのですが、彼女は逆に、だからこそ今私と一緒になりたいと言ってくれました。
式から私が部隊に配属されるまでは2日しか無く、彼女と夫婦だったのは2晩だけで、しかも最初の夜はお互い初めてだった為に、興奮した私は彼女と1つに成る前に出してしまい、その後何とか1つになれたのですが、何をどうしたのかも覚えていません。この時は妻の身体を見る余裕も有りませんでしたが、2日目には多少余裕も出てきたので妻の浴衣を脱がせ、初めて見る女性の身体の美しさに感動していました。妻の体は白く透き通り、私がじっと見ていると徐々にピンクに変わって行きます。
「そんなに見ないで下さい。私恥ずかしいです。」
「ごめん。清子の身体を脳裏に焼き付けておきたいんだ。」
そう言うと妻は隠す事もしなくなり、私と1つに成った時もまだ痛いのか顔を歪めていましたが、痛いという言葉は1言も口に出さずに「絶対に死なないで。必ず帰って来て。」と言いながら私にしがみ付いていました。私の体は死を覚悟していて本能的に子孫を残そうとしていたのか、1度出してしまっても繋がったまますぐに回復してきて、腰の動きが止まりません。
翌日、大勢の人に送られて、配属となった部隊に入隊したのですが、余程戦局は不利になっていたのか、もう一度妻と会えるはずの休暇も取り止めとなり、そのまま南方へと送られてしまいました。半年もすると物資の補給も止まり、食べる物にも事欠いて、私の部隊は玉砕覚悟で敵に突入し、生き残ったのは私の他に1名だけで、2人で山奥に逃げ込んだのですが、彼もその時に負った傷が原因で、間もなく死んで行きました。それから間もなく終戦と成ったのですが、私にはその事が分からず、結局半年も山の中を逃げ回り、畑の農作物を盗もうとした時に現地の人達に捕まり、日本に帰って来られたのは終戦から7ヶ月も経った後でした。
私は妻や母や妹に一刻も早く会いたくて、戦死した戦友のご家族に報告するのも後回しにして、急いで家に帰ると、庭先で伯母が野菜を洗っていました。伯母は私を見るなり持っていた野菜を落としてしまい、驚きの表情を隠し切れませません。
「信夫、無事だったのか?死んだのでは無かったのか?」
「無事帰ってまいりました。妻達は何処にいるのですか?」
伯母の話によると、私の部隊が全滅したと思ったらしく、1年前に私が戦死した事を知らせる電報が届いたそうです。ただでも病弱だった母は酷く落胆し、その後起きられなくなってしまい、2ヵ月後に他界してしまいました。妹の今日子は母屋の掃除をしているとの事で呼んでくれたのですが、継ぎだらけの服を着て、私に抱き付いて泣きじゃくる妹を見ていると、この家でどの様な待遇を受けていたかは、聞かずとも分かります。ただ妻の居場所だけははっきりと言わず言葉を濁し、最後には、私が戦死したと電報が来た翌日に、何処かに出て行ってしまったと言いましたが、嘘を吐いている事は態度から明らかです。
その時妹が「清子お姉ちゃんは畑にいるよ。」と言いました。
伯母が止めるのを無視して、妹の手を引きながら畑に行くと、鍬で畑を耕している妻を見つけたのですが、その横には何もしないで立って見ている、赤ん坊を抱いた従兄の勘一もいます。
「清子。」
その声で私に気付いた妻は鍬を落とし、私が近付くに連れて泣き声も大きくなり、終には畑に座り込んで土を握りながら泣き崩れてしまいました。
「信夫、生きていたのか?」
「心配をお掛けしました。清子、心配を掛けたな。さあ帰ろう。」
私が妻に手を差し伸べると、勘一がその手を払い除け。
「俺の妻に触るな。それに、清子さんと呼べ。」
「俺の妻?清子は私の妻です。」
「今は俺の妻だ。おまえは死んだのだ。清子とは娘が生まれる少し前に正式に籍も入れた。法律上も今は完全な俺の女房だ。」
私は愕然としました。
「清子そうだよな?返事は。」
しかし妻は泣いているだけです。
「返事をしろ。返事はどうした。」
「はい。」
妻は泣きながら小さな声で返事をしました。その時勘一に抱かれていた赤ん坊が泣き出して、親だから分かるのか、その子は私の子供だと直感しました。
「その赤ん坊は私の子供なのか?」
「違う。俺の娘だ。」
「おかしいだろ。どう見ても生後3・4ヶ月だ。」
「違う。信夫が戦争に行ってすぐ、清子が寂しいと言って来たので、可哀想だから俺がオメコしてやった。それから毎晩俺の濃いのを注いでやり、その結果出来たのがこの娘だ。そうだな、清子?」
妻に限ってその様な事は絶対に有り得ません。嘘は明らかなのですが、妻は泣いているだけで肯定も否定もしませんでした。私は従弟を殴りたくなり、右の拳を握り締めましたが、左手を力いっぱい握り締めている妹の事を考えると、感情だけで動く訳にも行きません。
「どちらにしても、私はこうして帰って来た。清子は私の妻だ。返して貰う。」
「わからん奴だな。もうお前の妻ではない。戸籍上も、清子の気持ちもお前の妻ではない。そうだな清子。俺と約束したよな。それに毎日俺とあんな事をしていた清子が、信夫に戻れるのか?信夫に聞かせてやれ。毎晩何をしていたのか言ってやれ。俺が言ってやろうか?」
「言わないで。何も言わないで。」
「何があったか知らんが、そんな事はどうでもいい。清子こちらに来てくれ。」
しかし妻は私に謝りながら、従兄の太った大きな体の後ろに隠れてしまいました。
「信夫、そう言う事だ。」
私は絶望感に包まれましたが、諦める訳には行きません。妻の為に生き、妻の為に半年も山の中を逃げ回っていたのです。妻に会いたくて、蛇やトカゲや虫までも食べて生き長らえて来たのです。何よりも、私の娘だと思われる赤ん坊とも離れる事は出来ません。
伯母はすぐに妹を連れて出て行ってくれと言いましたが、私1人ならともかく、幼い妹を野宿させる訳にも行きません。何よりも、妻や娘の近くにいたいと思い、今迄通り納屋の様な離れに住まわせて欲しいと頼もうとした時、以外にも勘一が口添えをしてくれました。
「母ちゃん、そんな薄情な事を言うな。戦地から帰って来たばかりで、行く所も無いのだから此処においてやろう。信夫、その代わり明日から畑を手伝え。それで良いならおいてやる。お前達が暮らしていた離れは物置小屋として使っているから、母屋に部屋を用意してやる。今まで妹の今日子が使っていた部屋は狭いから、お前達の為に2階の広い部屋を1部屋空けてやる。」
母屋は大きくて1階には、以前お手伝いさんが使っていた部屋がいくつか有る筈です。2階は主に家族が使っていました。それなのに何故2階の部屋なのかまで、少し不思議には思っても深くは考えませんでしたが、その夜妹が寝静まった頃、わざわざ2階のこの部屋にした訳を思い知らされます。私は長旅の疲れから早い時間に床についたのですが、妻の事を考えてしまい眠れません。すると襖1枚隣の部屋に誰かが入って来た気配がし、暫らくすると、具合でも悪いのかと思えるような、押し殺した唸り声が微かに聞こえてきました。私は少し心配になり、布団を抜け出して静かに襖の近くまで行って耳を澄ますと、唸り声に混じって話し声も聞こえ、その声の主は妻と勘一だと分かりました。
「嫌。堪忍して下さい。大きな声が出てしまいます。こんなの嫌。」
「我慢しないで出せばいい。いつもの清子のように、大きな声を出せばいい。」
「ここでは堪忍して下さい。隣に主人が。もう止めて。ここでは嫌。」
「隣に主人?お前の主人は俺だろ?」
「ごめんなさい。言い間違えました。」
「いや、許さん。お前の主人は誰なのか分からせてやる。これで、俺が本当の主人だと分かるだろ?清子はここをこうされると、すぐにスケベ汁を出すなんて、亭主以外に知っている奴なんているか?」
「嫌、嫌、堪忍して。そこは嫌。声が出てしまう。堪忍してください。」
妻との2晩だけの経験しか無い私にも、2人が何をしているかぐらいは分かり、すぐに止めさせたかったのですが、妻が私に1番見られたくない姿を見られた時の気持ちを考えると、私には襖を開ける事は出来ませんでした。そうです。この部屋は夫婦の寝室の隣だったのです。おそらく勘一は、私に妻を諦めさせる為に、わざとこの部屋を私達の部屋に選んだのです。
「清子、いつに無く頑張るな。しかしいつまで頑張れるかな?それならここはどうだ?清子の身体を知り尽くした俺から、逃げる事など出来ないと知れ。もう清子は完全に俺の妻だと言う事を思い知れ。」
「もう駄目。声が出てしまう。」
私は布団に戻ると頭まで布団を被り、両手で耳を塞いだのですが、妻の声はそれでも聞こえて来てしまうほど大きな声になって行きました。そんな夜が3晩も続き、朝早くに顔を洗おうと井戸まで行くと、妻が野菜を洗っていました。常に勘一の監視の目が光っていたので、妻と2人きりになれたのはこれが初めてです。
「清子、どうしてだ?俺とこの家を出よう。」
「許して下さい。もう駄目なのです。私はふしだらな女です。どの様な理由が有ろうとも、私はあなたを裏切って、楽な方へ流されてしまった女です。もうあなたの元へは戻れません。昨夜もお聞きになられたでしょ?私はそんな女になってしまいました。」
妻は私と目を合わせずに、野菜を洗いながら話していましたが、涙を流しているようでした。
「何をしている。早く飯の仕度をしないか。」
その時後ろから声がして、妻は前掛けで涙を拭くと走って行ってしまい、残された私はまた絶望感を味わいましたが、それでも諦める事は出来ずに、何とか妻を説得しようと考えていました。伯母と従弟は、ろくに働く事もせずに贅沢な暮らしは続けたいらしく、所有していた半分近くの土地を売ってしまっていましたが、それでも可也の田畑が有り、使用人がいない今、そのほとんどは荒地に変わってしまっています。普段子供の面倒は伯母がみて、妻は従弟と畑で野菜などを作っていましたが、従弟は少し動いては暫らく休み、ほとんど妻が1人で働いている状態でした。
私は妻から遠ざけられ、荒れた畑を1人で元の状態に戻す仕事をさせられていましたが、仕事は辛くても食事などの待遇は良く、私が戻ってからは妹も学校に行かせてもらっています。今になって思えば私が出て行って他の所で生活力を付け、妻が後を追って出て行くのが怖かったのでしょう。その為にも私を監視できる手元に置いて、その様な事が起こる前に完全に妻への想いを断ち切らせたかったのだと思います。勘一は妻が私への未練を断ち切れないでいる事も感じていて、同時に妻の私への想いも断ち切らせるために、異常な行動はエスカレートして行きます。それは私が作業をしている隣の畑で、妻と勘一が収穫をしていた時でした。
「おい、小便がしたくなったから俺のチンボを出して持っていてくれ。」
しかし妻は勘一を見るのでは無くて、一瞬私の方に目をやると、返事もせずにまた作業を続けていました。
「おい、聞こえなかったのか?俺は手が汚れているから清子がしてくれ。お前が小便をした後、俺が拭いてやった事だって有るだろ。」
「大きな声で言わないで下さい。あれは勘一さんが無理矢理。分かりましたから大きな声を出さないで下さい。」
私は作業をする振りをしながら横目で2人の様子を見ていると、妻は勘一の前にしゃがみ、どうやらズボンの前のボタンを外してフンドシをずらし、取り出そうとしているようです。
「キャー。」
その時悲鳴がしたので作業を止めて見ると、どうも取り出した瞬間に勘一がオシッコをしてしまい、妻にかかってしまったようです。
「清子がいけないのだぞ。つべこべ言って早く言われた通りにしないから。」
「ごめんなさい。」
「もう日が暮れるから今日はここまでにしよう。今日子がもう風呂を沸かし終えた頃だ。小便で汚れた身体を俺が洗ってやる。」
「いいえ、自分で洗いますから。」
「駄目だ。今日は俺が念入りに洗ってやる。そして今夜は久し振りに、俺の言う事をすぐに聞けなかったお仕置きをする。どうした。お仕置きと聞いただけでスケベ汁が出てきたか?」
「もうお仕置きは許して下さい。私が悪かったです。今度からすぐに言う事を聞きますから、お仕置きだけは許して下さい。」
お仕置きと言われただけで、妻の顔が見る見る蒼ざめて行くのを見ていると胸騒ぎがします。
「それに昼飯の後で、母ちゃんからい良い物を貰ったから、早速それも使ってやろう。清子も必ず気に入ってくれる筈だ。楽しみにしていろ。」
私が帰ると2人はお風呂に入っていて、小窓から勘一に呼び止められました。
「信夫、今夜から今日子だけは、お前が帰って来る前まで使わせてやっていた、下の部屋に戻そう。そこは狭くてお前と一緒は無理だが、あいつは勉強が好きだからその方が、気が散らなくて良いだろう。」
私もその方が気楽でした。何故なら、2人の声でいつ起きてしまわないかと、いつも冷や冷やしていたからです。
「湯がぬるくなった。薪をくべていってくれ。おい清子、休むな。もっとチンボの裏側にも舌を使え。」
私は薪をくべながら、どうして妻と従兄のこの様な行為を聞かされながらも、ここに居座っているのか考えていました。勿論幼い妹の為でも有るのですがそれだけでは無くて、やはり妻と私の娘に未練が有るのだと思います。この様な行為を聞かされながらもここにいられたのは、女性経験が無いに等しく、声だけで想像するのには限界が有ったのも要因です。何よりも心と身体は別で、いくら身体を勘一に汚されようとも心はあの日のままで、妻はまだ私を愛してくれているという様な、純な考えも有りました。しかしこの夜、私は衝撃的な妻の姿を目の当たりにしてしまうのです。
この日は妻達が風呂からなかなか出て来ず、私は汗を洗い流す間もなく夕飯と成ってしまい、食べ終わってから風呂に入り、とにかく疲れた身体を横にしたくて、部屋に行って布団を敷いて横になると、隣では既にいつもの行為が始まっているのを知りました。
「それだけは嫌です。それだけは堪忍して。ここでは嫌。」
「ここでは嫌?他の所でなら、して欲しいと言う意味か?」
「違います。縄は嫌。縛るのだけは堪忍してください。」
「駄目だ。今後の為にも、俺に逆らったお仕置きだけは止める訳にはいかない。それにしても今日はやけに抵抗するが、そんなに信夫のいる部屋の隣でお仕置きされるのが嫌か?逆に余り騒ぐと、信夫に聞こえるぞ。清子がお仕置きをされて喜んでいるなんて知られても良いのか?」
その言葉で妻は抵抗を止めてしまったのか静かになりました。暫らくすると今度は妻の低い唸り声が聞こえてきます。
「嫌がっていたのにこのスケベ汁はどうだ。尻まで垂れているぞ。やはり清子の白い肌には縄が良く似合う。今日は特別にこの張り形を使ってやろう。どうだ、立派な張り形だろう。黒檀で出来た高級品だ。これは死んだ父ちゃんが母ちゃんに使っていた物を今日俺が貰った。これを使えば、これで清子も立派な我が家の一員に成った事になる。母ちゃんが何度も気を遣ったこの張り形で清子も気を遣れば、母ちゃんとも本当の親子になったのと同じだ。」
「嫌、嫌、そんな物使わないで。堪忍して。そんな太いのは無理です。怖いから入れないで。嫌、嫌、私怖いの。怖い、ヒィー。抜いて、きつ過ぎる。」
「大丈夫だ。太いと言っても俺のよりも少し太いだけだ。その内馴染んで良くなる。」
「嫌、きつ過ぎます。嫌、嫌、止めて、嫌。」
いつもには無い、妻の鬼気迫る大きな声で私は布団を飛び出し、助けようと襖を開けたとたん、私の身体は固まってしまいました。10畳の広い部屋の中央には座敷机が裏返しに置かれて、その上には布団が敷いてあり、妻はその上に全裸で寝かされ、手足はその机の4本の足にそれぞれ縄で縛られていて、妻は身動き出来ません。おまけに腰の下には枕が2個も入れられているために、妻の恥ずかしい部分が足の間に胡坐を掻いて座っている勘一には丸見えの状態です。妻の乳房には押し潰すかのように上下に縄がかけられ、尖った乳首からは母乳が滲み出ていました。妻は私に気付いて狂わんばかりに泣き叫んでいますが、勘一は私に動揺する事も無く、妻の中に入れられた黒光りした木片を動かしながら笑っていました。
「見ないで。嫌、嫌、お願いだから見ないで。」
「おう信夫か。清子がうるさくて眠れないか?どうせ眠れないならそこに座ってお仕置きを見ていけ。お仕置きと言っても、何も清子が嫌がる事をしている訳では無い。むしろ気持ち良くさせてやっている。この太い張り形は初めてだから今日は騒いでいるが、いつもは縛られただけで、スケベ汁を垂らすくらい喜んでいる。今は嫌な振りをしているが、すぐにヒーヒー言い出すぞ。縄を使うと清子の乱れようも凄いから、そこでゆっくりと見物していけ。」
私は耐え切れずに、勢いよく襖を閉めると布団に潜り込みましたが、いくら耳を塞いでも妻の許しを請う大きな声は、はっきりと聞こえて来てしまいます。しかし勘一の言うとおり、妻の嫌がる声は次第に喜びの声と変わり、最後にはあの大人しい妻からは想像出来ない獣が吠えるような声になり、その声が一段と大きくなったと思ったら、急に静かになってしまいました。
「信夫、聞こえただろ?どうだ、凄い気の遣り様だっただろ。気を遣ったばかりなのに、もう腰を動かして次を催促しているから、今度は俺のチンボで虐めてやるがこれも凄いぞ。縄で縛られてされるのは余程気持ちが良いのか、いつもとは反応が全然違う。よく聞いていろよ。」
私は勘一を殺したい衝動に駆られ、同時に妻を哀れに思いましたが、その様な感情を持ちながら、下半身は私の気持ちとは別の生き物の様に硬くなっていて、知らぬ内に右手で強く握り締めてしまっていました。
次の日から妻は、私と一切目を合わさなくなってしまいました。何とかして妻と話しがしたくて、ずっと2人だけになれる機会を伺っていたのですが、極少ないチャンスも妻に避けられてしまいます。あれから3日経ち、話しをするどころか挨拶さえもして貰えず、私の少し前を歩く妻と勘一を見ながら、もう妻の事を諦めた方が良いのかも知れないと思いながら、畑仕事が終った薄暗い道を歩いていると、いつもは勘一の話しに返事をするだけの妻が、珍しく自分から何か話しかけていましたが私の位置からでは何も聞こえず、今までの様に何を話しているのか知りたいという気持ちも起こりません。
しかし、もう少しで家に着くという時になって2人は立ち止まってしまったので、近付く私に、少しづつ会話が聞こえるようになって来ました。
「そんなに母ちゃんの部屋にお乳をやりに行くのが嫌なのか?どちらにしても、オメコをするのに和美が横で寝ていては気が散る。俺が今のままで良いと言ったら良いのだ。口答えするな。」
「それなら以前のように、せめてお乳をあげるだけにさせて頂けませんか?お願いします。」
「そうか。母ちゃんにされるのが嫌なのか。清子には母ちゃんの好意が分からないのか?情けない嫁だ。」
「お願いします。お願いします。」
私には2人の会話の意味が分かりませんでしたが、必死に何度も頭を下げている妻の様子から、それが普通の行為で無い事だけは分かりました。私は2人に追いついてしまい、立ち止まる事も無く追い越そうとした時に、勘一は私の顔を見ながら微笑んで。
「清子はお仕置きをされたくて、本当はわざと俺に逆らっているのだろ?今夜は消防団の集まりが有るから、先に床についていても良いが、枕元には縄とあの張り形を用意だけはしておけ。」
妻は横目で私を見ると、何も言わずに俯いてしまいました。
夕飯が終ると従兄は消防団の集まりに行き、私は部屋に行って横に成っていましたが、妻が伯母に何をされているのか気になって仕方が有りません。階段の所まで行き、耳を済ませて下の様子を伺っていると伯母の声が聞こえて来ました。
「清子、そろそろ和美がお乳を欲しがる頃だから、もうお湯を使って来なさい。私はいつもの様に和美と部屋で待っているから。」
妻は2階に上がって来たので私は慌てて部屋に戻ると、着替えを取りに来ただけなのか、慌しくまた下りて行ってしまいました。妻が伯母の部屋で何をされるのか余計に気になり、妻が伯母の部屋に行った頃を見計らって、足音を忍ばせて、1階の1番奥に有る伯母の部屋の隣の部屋に入り、襖に近付いて耳を澄ませていたのですが、微かに人の気配はしても誰の話し声も聞こえません。余りの静けさに私の息遣いが隣に聞こえてしまいそうで、襖から離れようとした時、伯母の怒った声が聞こえました。
「もう和美は寝てしまっているじゃないか。早くそこに寝かせていつもの様にここに来なさい。」
「お母様、今夜は堪忍下さい。」
「信夫が帰って来てから清子が動揺していると聞いたから、あんな男に惑わされずに夫婦仲良く出来る様に気を使ってしてあげているのに、堪忍してなんて言われては、私が虐めている様に聞こえるじゃないか。」
「ごめんなさい。そんな意味では有りません。でも、本当に結構ですから。」
「勘一ちゃんからも聞いたが、清子はそんなに嫌かい?私がしてあげるようになってから、口では多少嫌がっても身体は最初から俺を求めてくると、勘一ちゃんは凄く喜んでいたよ。」
確かに妻は、最初の日とお仕置きと呼ばれる行為をされた日を除くと、最初は拒否する様な事を言っていても、すぐにその声は喜びの声に変わっていました。
「分かった。途中で止められるのが嫌なのだね?オメコが疼いたまま、2階の部屋まで行くのが辛いのだね?でもその方が、勘一ちゃんに疼きを癒してもらった時の喜びは大きいだろ?」
「もう言わないで。もうやめて下さい。」
「何が、もうやめて下さいだ。我慢しろと言う私の言葉も聞かずに、3回に1度は気を遣ってしまっている事を、私が気付いていないとでも思っているのかい?いいからここに寝るんだよ。」
「今日だけでも堪忍して下さい。今夜は勘一さんがいないので、そのご心配はいりませんから。」
「そう言わないで。きつい事を言ったが私だって女だから、寝巻きを汚さないようにオメコを押えて2階まで歩く辛さは分かっているつもりだよ。いつも辛い思いをさせているから、今夜は途中で止めずに思い切り気を遣らせてあげるから、私の言う事を聞いてここに寝なさい。勘一ちゃんはたぶんお酒を呑んでくる。あの子はお酒に弱いからおそらく今夜はして貰えないよ。何も無しでは寂しいだろ?いつもよりもうんと気持ち良くしてあげるから、早くここに寝なさい。」
伯母は怒っていたかと思えば優しく宥め、優しくしていたと思えばまた怒るを繰り返し、何とか妻に言う事を聞かせようとしていましたが、妻が返事をする事は有りませんでした。
「もう分かった。私の好意が受けられないのだね?それならそれで良いよ。私に逆らったと言い付けて、明日は離れでお仕置きをしてもらおう。信夫が帰って来てからは使わなかった離れで、久し振りにお仕置きされるといいさ。」
痺れを切らした伯母がそう言うと、妻はあっさりと伯母に従う言葉を言ってしまいます。
「お母様、ごめんなさい。離れは嫌です。勘一さんには言わないで下さい。もう逆らいませんから、離れだけは許して下さい。」
少しすると静かだった部屋からは、毎晩隣の夫婦の寝室から聞こえてくる今では聞き慣れた、妻の唸り声にも似た低い声が聞こえ出したので、私は音を立てないように襖を少しだけ開けて中を覗きました。
私が襖の隙間から見たものは、娘から離れた所に敷かれた布団の上で、寝巻きを着たまま前だけを開かれて、仰向けに寝かせられている妻の姿でした。伯母はその横に正座していて、マッサージでもしているかのように、妻の両乳房を揉んでいます。
「お乳が沢山出てくるね。和美は余り飲まなかったのかい?乳腺炎にでもなるといけないから、今日は念入りにしておかないと。」
最初の頃はこの様な理由を付けられて、伯母のこの様な行為を受けるようになったのかも知れません。しかし、伯母の指はお乳を搾り出すような動きでは無く、あくまでも優しく、時折乳首を摘んだりもしています。
「気持ち良いかい?そろそろ下もしてあげようね。どれ、足を開いてごらん。」
妻が従わないでいると叔母が乳首を抓ったので、妻が顔を歪めて足を開いたのを見た伯母は、左手は乳房を揉んだまま右手を下腹部に持って行って、手馴れた仕草で動かすと、妻のそこは既に濡れていたのかクチュクチュと音までたてています。
「何てはしたない嫁だろう。姑にお乳を触られていただけで、こんなに濡らすなんて。」
「お母様、言わないで。恥ずかしいから言わないで。」
「本当に恥ずかしいのかい?それなら、この腰は何だい?」
確かに妻の腰が、少し上下に動いているように見えます。
「お母様、言わないで。もう堪忍して。」
しかし言葉とは裏腹に腰の動きは激しくなり、唸るような声も次第に大きくなっていきます。
「さっきまで嫌がっていたのは何だったのだろうね。私にされるのが嫌だったのだろ?もう止めてしまおうか?」
妻は嫌嫌をするように、激しく顔を左右に振っていました。
「それなら約束どおり最後までしてあげるから、早く気を遣っておしまい。早くしないと止めてしまうよ。ほら、早く気を遣らないと止めてしまうよ。ほら。」
そう言いながら指の動きを早くすると、妻は叫ぶような大きな声を上げ、次の瞬間一気に全身の力が抜けてしまったようでした。伯母はそんな妻を残して立ち上がり、小さな桐の箱を持ってくると中の物を取り出して、妻の目の前に持って言ったのですが、妻は目を閉じていて気付きません。それは勘一が妻に使っていたのと同じで、やはり黒檀で出来ているのか黒光りした、木製の男根でした。
「目を開けて見てごらん。この張り形は勘一ちゃんにあげた物よりも少し細いけど、あれよりも雁の部分が張っていて気持ち良いよ。私はこの方が好きだから。」
伯母はその後の言葉を濁してしまい言いませんでしたが、おそらく自分を慰める為に、今でも伯母が使っている物なのでしょう。
「嫌。」
妻は目を開けて見た瞬間、そう一声上げると横を向いてしまいました。
「清子、まだ終ってはいないよ。今日は思い切り気を遣らせてあげると言っただろ。今度はこれでしてあげるから四つん這いになってごらん。」
「お母様、そんな物は使わないで。」
そう言いながらも、もう妻は快感を与えてもらった伯母の言い成りで、ゆっくりとうつ伏せになると膝をついて身体を起こし、言われた通りの格好になってしまいました。伯母は妻の後ろに回ると、お尻の方に垂れた寝巻きの裾を腰まで捲くり、いきなり濡れた部分に張り形を入れてゆっくりと動かしています。
「オサネで気を遣ったから、中が寂しかっただろ?この張り形の具合はどうだい?」
妻が答えないので、叔母が黒光りした張り形を引き抜こうとすると、妻のお尻は張り形を追い掛けてついて行きます。
「気持ち良いです。凄く気持ちが良いです。」
そう言いながら、動きを催促でもするかのようにお尻を振る妻を見て、伯母は満足そうな笑みを浮かべると、徐々に動きを早くしていきました。妻はまた声を上げ始め、その声は伯母の手の動きに合わせるかのように大きくなっていくのですが、その時私は、後ろで正座している伯母が寝巻きの裾を割り、空いた片方の手を股間に入れて、もぞもぞと動かしている事に気付きました。
伯母はその様な自分の姿を妻に見せたくなくて、後ろからする事にしたのでしょう。早くに嫁いだと言っても、もう40歳を少し過ぎている伯母ですが、見え隠れする太腿は妻よりも白く、鼻の穴を広げ、時折目を閉じて顎を上に向ける仕草には怪しい色気が有り、私はこの時初めて伯母に異性を感じたのです。私はそんな妻と伯母を交互に見ている内に、両手で股間を押さえていました。
「ほら、もう気を遣っても良いのよ。今日は我慢しなくても良いから、早く気を遣りなさい。思い切り大きな声を出しながら気を遣りなさい。」
伯母の言葉は、伯母自身も最後に近付いている事を意味しています。妻が先程よりも大きな、唸るような声を出して崩れ落ちたのと同時に、正座していた伯母のお尻も横に崩れ落ちたのですが、興奮していた妻は気付かなくても、伯母が妻よりも高音の可愛い声を上げて崩れ落ちたのが、私にははっきりと分かりました。
暫らくは妻と同様、伯母も肩で息をしていました。
「清子のお汁で手が汚れてしまったから、私はもう1度お湯を貰ってくるよ。」
何も知らない妻にはそう言っていますが、汚れてしまったのは手だけでは無いはずです。伯母が出て行き、勝手口の戸が開く音がしたので、伯母が薪をくべに行った事が分かり、私は伯母の部屋に入って行って妻に声をかけました。
「清子。」
妻は私を見ると、驚きの声を上げそうになったのを堪えて、這いずって逃げようとしています。
「清子は勘一だけで無く、伯母の慰み者にもなっていたのだな。俺とこの家を出よう。俺と逃げよう。」
この言葉で妻は動きを止めると畳に伏せ、声を殺して泣き出したので私は側まで行き、肩に手を置いて思いの丈を全てぶつけましたが、妻はただ泣いているだけでした。
「この家の奴らは異常だ。私とここから逃げよう。」
ようやく顔を上げて私を見てくれたのですが、その目は寂しそうで、口からは諦めの言葉しか出て来ません。
「もう遅いの。私がどの様な思いでこの家で暮らす事を決心したか。どの様な思いで耐えて来たか。お願いですから、もう私の事は忘れて下さい。」
私が戦地へ行ってから、私よりも妻の方が、何倍も辛い思いをして来たのかも知れません。
「私だってあなたと暮らしたい。好きなあなたと暮らしたいです。でも今までに色々ご覧になったでしょ?私がどの様な女になってしまったか、ずっとご覧になって来たでしょ?こんな私を愛せますか?こんな私と暮らせますか?」
「ああ、愛せるとも。暮らせるとも。私はその為に生き長らえて来た。1人密林をさ迷いながら、もう死んだほうが楽だと何度も思った。あの時、戦友達と死んでいた方が良かったと思った。今日は死のう。明日は死のうと毎日の様に思ったが、その度に清子の顔を思い出して耐えて来た。清子にもう1度逢いたい一心で生き長らえて来た。」
「もうやめて。全て遅いの。私も和美もあの人の籍に入れられてしまいました。私だって信夫さんと暮らしたい。本当の親子3人で普通に暮らしたい。好きな人と一緒にいたい。でも、もう遅いの。」
「やはり、この子は私と清子の子供だったのか。」
これで私は諦める事が出来なくなりました。
「今夜逃げよう。街まで逃げればどうにかなる。とにかくこの家から逃げよう。」
妻は涙を流しているだけで返事をしません。
「伯母さんは今、おそらく風呂を沸かし直しているから、風呂に入ったらその隙に逃げよう。今を逃したら、もう清子と暮らせる事は一生無くなるかも知れない。頼む私と逃げてくれ。」
私は妻を抱き締めて唇を重ねました。
「こんな私で本当に良いのですか?本当に私と逃げてくれるのですか?」
「私は妹に言って来るから、清子は和美に必要な物をまとめておいて欲しい。それと言い難いのだが、お金が置いてある所を知っていたら教えてくれ。なにも盗もうと言うのでは無い。少しの間借りるだけだ。必ず後で返す。私も清子もあれだけ働いていても何も無い。そのぐらいは神様も許してくれる。」
伯母がお風呂に入ったのを確認して、私は娘の和美を抱き、妻は妹の今日子の手を牽いて、人目を避けながら駅に急ぎました。しかし、まだ臨時列車などが多くてダイヤが一定しておらず、不運にも1時間も前の列車が今日の最終との事です。私達は線路沿いの道を、出来るだけ遠くに行こうと歩き出したのですが、赤ん坊を抱き、小さな妹の手を牽いて、曇っていて月も出ていない真っ暗な夜道を行くのには限界が有り、人里離れた所にあった農作業小屋で夜明けを待つ事になりました。
まだ肌寒く、妹を真ん中にして身を寄せ合っていたのですが、妻が娘の和美にお乳を飲ませている姿を見ていて、このような状況の中でも、私は言葉に出来ないほどの幸せを感じていました。私の横で、私の子供に最愛の妻がお乳を与えている。これは私が、真っ暗な夜の密林の中で1人脅えながら、毎晩夢見ていた光景なのです。妹が寝息を立てだしたので、私が着ていた上着をかけてやり、妻の横に座って妻に尋ねました。
「どうしてこの様に成ってしまったのか聞いても良いかな?」
すると妻は、私が派兵されてからの話を、涙を堪えながら話してくれました。
私が南方に派兵された翌日には、早くも勘一は妻に迫って来ました。勘一にとっては、お気に入りだった自分の女を、他の男に盗られたという感覚だったのでしょう。しかも盗った相手が、伯父にいつも比べられて、いつしか勝手にライバル心を持つ様になってしまっていた私では、尚更面白くなかったのです。妻が畑に通じる道を歩いていると、待ち伏せしていた勘一に呼び止められ、逃げられないように腕を掴まれてしまいました。
「信夫のチンボは気持ち良かったか?信夫と何回オメコした?」
「変な事を言わないで下さい。畑に行きますから腕を放して。」
しかし勘一は放すどころか、より強く掴んできました。
「信夫は清子としか経験がないから下手だっただろ?俺がもっと気持ちの良い事を教えてやるからそこの小屋に行こう。俺が本当のオメコを教えてやる。」
「やめて下さい。私はもう信夫さんの妻です。」
「あいつはもう帰っては来ないさ。南方へやられて生きて帰った奴なんかいない。」
「そんな事は有りません。私に何かしたら舌を噛みます。」
勘一は妻の気迫に押されて、その場は不機嫌な顔をしながらも引き上げたのですが、この事で妻への嫌がらせが始まります。すれ違いざまにお尻を触られ、乳房を掴まれる事などは序の口で、便所に入っていると間違えた振りをして扉を開けられ、風呂を覗かれる事も度々でしたが、それでも飽き足らない勘一は、入浴中に裸で入って来た事も有りました。
「清子が入っていたのか。俺も急に湯が浴びたくなった。」
「嫌です。出て行って下さい。」
「俺の風呂に俺がいつ入ろうと勝手だ。それよりも俺のチンボは大きいだろ?信夫のと比べて、どちらが大きい?」
勘一は太っていて体も大きかったので、余計に小さく見えたのかも知れませんが、決してお世辞にも大きいとは言えません。その訳は後に分かるのですが、自分の物は他の者より可也大きいと思い込んでいるのです。
「知りません。お願いですから出て行って下さい。」
「俺と入るのが嫌なら清子が出ろ。さあ、俺も湯に浸かるとするか。」
妻は恥ずかしくて、湯から出る事が出来ませんでしたが、太った勘一に入って来られては身体が完全に密着してしまいます。妻は意を決し、手拭と手で前を隠して飛び出して行きましたが、後姿は全裸そのものです。
「オメコをよく洗ったか?俺のチンボを入れて欲しくなっただろ?今夜あたりどうだ?」
妻を目で追いながら、微笑む勘一の緩んだ口元からは涎が垂れていました。しかし妻にとってそれ以上に辛かったのは、ただでさえ1日2食にされていた食事の量を、妹や母まで減らされた事です。自分の分を妹に与える事も禁じられ、この事は妻や母には我慢出来ても、育ち盛りの妹が不憫でなりません。そんな中、腹を空かせていた妹が、新しい大根を隠れて食べた事が伯母に知れ、激怒した伯母は罰だと言って、更に妹の食事の量を減らしてしまいました。
「何という子だろう。空腹ぐらい我慢出来ないのか?戦地の兵隊さん達は食べる物も無く、お国の為に戦っていると言うのに。この子はとんだ非国民だよ。」
その癖自分の息子は戦争に行かなくても良い事を喜び、軍需工場へ行く代わりに与えられた農作業も、自分達はほとんどしていないのです。おまけに従兄はお腹が空くとその都度腹いっぱい食べ、1日何食も食事をしています。耐えられなくなった妻は、勘一に頼みに行きました。
「お願いですから今日子ちゃんの食事の量だけでも、もう少し増やして頂けませんか?」
「ああ良いぞ。その代わり清子が余分に仕事をするのなら。」
「ありがとうございます。」
「そうか。それなら今夜から俺の布団へ来い。」
妹には申し訳ないと思いながらも、妻にはその様な事は出来ません。諦めた妻は野菜の捨てる部分を炊いたりして、こっそりと妹に食べさせる事で、どうにか凌いでいたのですが、そうこうしている内に、妻が私の子供を身篭っていた事が分かります。妹と母の他にもお腹の中の子供という、守らなくてはならない存在が1人増えた事で、妻は嫌がらせにも耐えて、人が変わった様に人間的に強くなって行きました。しかしお腹が少し目立ち始めた頃、私の戦死を知らせる連絡が入ってしまいます。妻は三日三晩泣き続けた後、お腹の中にいる私の分身を守る為に、何とか立ち直ろうと元の生活に戻ったのですが、今までの様な気丈さは影を潜めてしまいました。
今まで寝たり起きたりの生活を送っていた母は、私の戦死という誤報で酷く落胆し、寝たきりになってしまい、日に日に衰弱していきました。そんな母の姿を見ている事が辛く、まさかお腹に子供のいる自分には何もしないだろうと油断していた妻は、ある夜、勘一の部屋に行ってしまいます。
「お願いです。お母さんに玉子を食べさせてやって下さい。このままでは死んでしまいます。毎日でなくても良いです。せめて2日に1度は食事の時に玉子を下さい。」
「あいにく、余分な玉子は無い。」
「勘一さんと伯母様は毎日食べているじゃないですか。お願いします。お願いします。」
「俺達が何を食べようと、清子にとやかく言われる筋合いは無い。そうは言っても俺にとっても大事な叔母さんだ。玉子ぐらいは仕方が無いか。その代わり分かっているな?」
「やめて下さい。何をするのです。私のお腹には子供がいます。」
「それがどうした?俺の部屋に来たという事は、清子もそのつもりだったのだろ?」
「違います。やめて下さい。」
妻は自分の考えが甘かった事を知りましたが時既に遅く、抵抗も虚しく押し倒されて、上から勘一に押さえつけられてしまいました。
「どうした?舌を噛んで死なないのか?信夫に対しての操を守らなくても良いのか?」
普段の勘一は余り知恵が働く方では無いのですが、何故かこういう事には知恵が働き、今までの妻なら舌を噛み切る事が出来ても、お腹に子供がいては、その子まで死なせるような事は出来ないと分かっていたのです。勘一の思惑通り、妻はお腹の子供を守る為に、勘一の体重を両手で支えようと必死で、自分の貞操を守る事など二の次でした。
「待って。お腹の子供が、お腹の子供が死んでしまう。」
すると勘一は膝をついて腕を伸ばし、巨体を浮かせて言いました。
「それなら自分で脱げ。早くしないと、いつまで支えていられるか分からないぞ。言う事を聞けば玉子も毎日やるし、清子や今日子にも毎日腹いっぱい食わせてやる。清子だって腹の中の子供の為に、沢山食いたいだろ?早くしないともう腕が痺れてきた。」
玉子の事などもう妻の頭の中には無く、ただお腹の子供を守る為に涙を流しながら、勘一の下で服を脱いでいきました。妻が全裸になると勘一は起き上がり、自分も裸に成ると妻の足首を掴んで足を大きく開かせ、その間に座るとじっと妻の中心を見ながら笑みを浮かべています。もう抵抗する気力も無く、ただ両手で顔を覆って涙を流す事しか出来ない妻の気持ちを弄ぶかのように、勘一はじっと見たまま何もしません。何もされずに、ただじっと見られている方が妻にとっては恥ずかしく、辛い事を知っているのでしょう。
妻が耐えられなくなり、顔を覆っていた片方の手で、じっと見られている部分を隠そうとすると、勘一はその手を払い除け、ようやく妻の固く閉ざした花弁を左手で開き、右手の指を厭らしく舐め回すと唾液をたっぷり付けて、開かれた花弁の内側に塗りこんでいきます。勘一はまた自分の指を舐めて唾液を付けると妻に塗り込み、何度かその行為を繰り返されている内に、妻のその部分はべとべとになってしまいました。
「どうだ清子。濡れているのはもう俺の唾だけでない。清子のスケベ汁も混じっているのだぞ。これを誘い水と言うのだ。よし、そろそろ入れても大丈夫だな。」
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