韓国メディアの朝鮮日報は１９日、対日輸出および日本人観光客が３年の間で激減し、「日本の特需を味わえない韓国経済」というタイトルで記事を掲載。また、韓国企業は、円安で競争力が弱体化したうえ、日韓関係の悪化まで重なり、韓国産の評価もガタ落ちしたと報じた。

 　まず記事は、韓国企業である「サムスン電子」と韓国の化粧品会社「アモーレパシフィック」の昨年の日本市場における状況を紹介。サムスン電子は「“ＧＡＬＡＸＹノートエッジ”を世界に先駆けて昨年１０月、日本で発売したが不発だった」とし「東京六本木のサムスン社屋を売買する方向で話しを進めているなど業績不振だった」と伝えた。

 　また、アモーレパシフィックは、中国の特需などに支えられ、韓国国内で最高値で株式取引をされていた会社ですら、日本での昨年の売上高は２０１３年より４％程度減少。結局、営業赤字となり最終的には、昨年末、日本国内の４店舗が閉店に追い込まれたと報じた。

 　また、韓国貿易協会は１８日、「昨年の対日輸出額は前年より７．２％減の３２２億米ドル（約３兆８８７０億円）で２０１２年から３年連続で減少している」と明らかにしたほか、日本経済は「円安と量的緩和策の中でも回復傾向を見せている」反面、韓国企業は“日本の特需”を味わえずにいると指摘。原因として韓国の主力輸出品目である「鉄鋼・携帯電話・半導体」の対日輸出の減少幅が大きかったためだと報じた。

 　これについて、ＬＧ経済研究院イ・ジピョン首席研究委員は「韓国企業の対日輸出が減少することは円安と韓国製品の日本国内における価格競争力が弱まったうえ、両国関係の悪化で韓国産の好感度が落ちたことが大きい」と述べたと報じた。

 　加えて、記事は、２０１２年には史上最大の３４２万人を記録した日本人観光客は、それ以降、毎年２０％ずつ減少し、２０１４年には２１７万人であったうえ、今年の２月も昨年同月比で２５％程度減少したと報じた。

 　これに対し、韓国の観光業界関係者は「イ・ミョンパク前大統領の竹島（韓国名：独島）訪問以来、日韓関係が悪化し、日本人観光客が激減した」と述べたほか「今までは中国人観光客のおかげで、韓国の内需景気は維持できていたが、このままでは中国人観光客も日本に奪われるであろう」と述べたと報じた。（編集担当：李樹香）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

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